なんでギャル?「おむすび」に厳しい声、出色「海に眠るダイヤモンド」 秋ドラ記者座談会
■軽やかな原作もの
T 「無能の鷹」(テレビ朝日系)は漫画原作だけあって、有能そうに見える無能なヒロイン、振り回される周囲、とキャラクターが明快で、オフィスものコメディーとして楽しい。クールな菜々緒の大物感、とばっちりを受ける同僚役の塩野瑛久はNHK大河ドラマ「光る君へ」の一条天皇役として崩御を演じた直後で、ギャップ大のいい味わいだ。
O 「私の町の千葉くんは。」(テレビ東京系)は、高校時代の初恋が大人になってもし成就したら、というラブストーリー。初恋を描くのは王道でも、事情が絡み合って真っすぐに進んでいかない展開がハラハラさせる。全体的に重さを避ける工夫が、深夜ドラマにはちょうどいい。
I 「噓解きレトリック」(フジ系)は「昭和初期」という時代設定がユニークな探偵もの。他人の噓を見破れる異能をもったヒロインの苦悩に対し、悠然と構える主人公。人はそのままでいいという2人の関係性の優しさ、柔らかさが一番の魅力だ。鈴鹿央士と松本穂香の組み合わせならではだろう。