「もう一度、チームの力に」引退撤回&電撃復帰、期待させる男・室田祐希の覚悟【リアルインタビュー】|STAR is BACK
危機感が足りなかった昨シーズン
──改めて、昨シーズンはどんな思いで戦っていましたか? シーズンが始まる時にはすでに引退を考えていたので、悔いが残らないようにやりたいと思いながらプレーしていました。 ──室田選手自身は17ゴールと活躍した一方で、チームは最下位に。どんな気持ちだったのでしょうか? 個人的には点は決められましたが、チームはなかなか勝てない状況が続いていました。今思えばシーズンの最後のほうは特に、練習の質も、危機感も足りないと感じていました。「本当にF2に落ちるかもしれない」という当事者意識がもっと一人ひとりにあれば、結果は違ったかもしれません。 ──練習の質とは、具体的にどのような部分ですか? 強度ですね。試合もそうですけど、相手に負けないという気持ちの部分が足りていないとずっと感じていました。みんなが強度高くやる意識をもっていればいい練習はできると思うので、選手全員に課題があったと思います。 ──今シーズンは練習強度が改善されていますか? 監督を含めスタッフ陣も変わっているので、みんなの意識次第です。そこはベテランの選手が先頭に立って積極的に引っ張っていかなければいけないと思っています。 ──室田選手から働きかけていることはありますか? 特にありません(笑)。僕はおとなしくして、聞かれたら答えるくらいです。第一印象が怖いと言われるので、みんなあまり話しかけて来ないのですが……(笑)。 ──今のチームは、室田選手が若手の頃との違いを感じますか? 僕らが若手の頃は、練習中に年上だろうがもっと熱くやり合っていたように感じます。僕も試合中になったらファウルすれすれの激しいプレーをしていました。 でも例えば今シーズン、スペインからペスカドーラ町田に戻ってきた(毛利)元亮や、名古屋オーシャンズの(甲斐)稜人はすごくいい選手だと思います。僕は彼らが18歳の時に町田で一緒にプレーしていましたけど、あの2人はバチバチ感や年上に気を使いすぎずに自分の意見を伝える部分が共通しています。そういった意識やメンタリティについては今のチームの若手にも見習ってほしいですね。 ──あまりとがった選手はいない? そうですね、淡々とプレーする選手が多い印象です。ボールを奪って吠える選手も最近はいないですし、もっと気持ちを前面に出す選手がいてもいいと思います。熱い気持ちがないわけではないと思うので、練習でも試合でも、ピッチ上で見せてほしいですね。