キャシディが世界チャンピオン獲得に向けて勝ちたい1戦 | FIA フォーミュラE世界選手権 2024 第13戦&14戦 ポートランド プレビュー
残すところ2ラウンド4レースとシーズンが大詰めの「フォーミュラE世界選手権」。電気自動車のフォーミュラカーシリーズの記念すべき10年目のシーズンを制するのはいったい誰か?今回はアメリカ合衆国・ポートランドで開催される「Portland e-prix」のプレビューをお届けしましょう。
前戦の上海(中国)に続いて、今回の舞台もパーマネント(常設)コースでの開催です。今季の「フォーミュラE」は常設サーキットでの開催が増加。ポートランド(アメリカ)での開催は昨年に続いて2回目となります。インディカーシリーズの開催地としても知られ、2018年には佐藤琢磨が優勝したことでも有名。インディカーで使用するグランプリコースより少し長い3.19kmのコースレイアウトを使い、今年は2レース制で開催されます。
昨年1レースのみ開催されたポートランドのレースで優勝したのはニック・キャシディ(ジャガー)。昨年はジャガーサテライトチームのエンヴィジョン・ジャガーで走っていましたが、チャンピオン獲得への希望をつなぐシーズン3勝目をここポートランドでマークしました。
唯一のポートランドウイナーでもあるニック・キャシディ(ジャガー)は今季からワークスチームの「ジャガー」に昇進。もらい事故でノーポイントになってしまったレースもありましたが序盤から表彰台の常連となり、ベルリンでは今季2勝目をマーク。コンスタントにポイントを重ねてシリーズランキング首位につけています。
追いかけるパスカル・ヴェアライン(ポルシェ)は前戦・上海の第12戦ではリアタイアを後方のマシンに引っ掛けられてタイヤにダメージを負い緊急ピットイン。ポイント獲得圏内から陥落し、今季2度目のノーポイントレースを作ってしまいました。これでニック・キャシディ(ジャガー)=167点、2位のパスカル・ヴェアライン(ポルシェ)=142点とその差は25点に拡大。状況によってはポートランドでチャンピオン決定の可能性も出てきました。