亜希さん「毎食手作りでなくても子どもは育ちます」球児の息子との弁当エピソード|VERY
──料理が苦手な人の場合、お子さんから反応がないと不安に感じることもあるかもしれません。 私だって、「おいしくできた!」と思っても子どもから反応がないと、「チッ」って思いますよ。昔はいちいち感想も聞いていましたが、「うん、おいしかったよ」で終わり。だからあえて聞かないようにしています。でも面白いことに、お弁当に市販の味付け済みの鶏肉を焼いて入れたら、子どもたち2人から同時に「今日のお弁当はなんかいつもと違う」というメッセージが来たことがあったんです。普段は何も言わなくても私の味を覚えてくれているんだな、気持ちが伝わっているんだなと、うれしくなりました。同じものを食べても、感じることは人それぞれ。自分ではあまりおいしくないと思っても、子どもにとってはそれが大好きな味かもしれない。自信を持ってつくればいいと思います。
外食や買い食いの日があってももちろんOK
──いつも料理を楽しんでいる印象ですが、亜希さんでも手抜きしたい、サボりたい、と思うようなことはありますか? 私が朝早く出るときなどは、学食で食べてもらっています。高校生の下の子も、お弁当がないと困るという感じではないかも。「絶対にお弁当持っていって」と言うつもりもないし、そんなことをされたら子どもも重たいと思う。コンビニで買ってもらうこともあります。毎食手作りしなくてはと意気込まなくても、子どもは育ちますから大丈夫。お弁当づくりって、張り切りすぎると電池切れするんですよね。今日は豚肉、明日は鶏肉で明後日はエビなんて考えてしまうと、絶対疲れる。基本的に、鶏肉ときゅうりが冷蔵庫にあればなんとかなります。本にも書きましたが、焼きうどんもおすすめ。キャベツでも玉ねぎでも、冷蔵庫の残り野菜とうどんを炒めて麺つゆで味付けするだけ。週の中日に買い物に行かずに1食分つくれただけで、宝くじにでも当たったみたいに得した気がしませんか?
──揚げ物が面倒なら、買ってきたトンカツをアレンジしても……? いいと思います。私のソースカツ丼も、タレとご飯が命なのでそこにこだわれば市販のカツでもぐんとおいしくなります。一つだけアドバイスしたいのは、カツは薄めのほうが味の馴染みがいいということ。分厚いトンカツの場合は薄くスライスしてください。