13の資格を取得も月収は2万円...女性起業家が陥りがちな失敗例
資格を取得さえすれば、すぐに仕事につなげられるかというと、そう上手くはいかないのが現実です。起業家育成コンサルタントの吉田淑恵さんも、起業を志した当初には13もの資格を取得していたにもかかわらず、月の売上は2~3万円程度だったといいます。起業における資格取得に潜む意外な落とし穴について聞きました。 【表】ビジネスシーンで必要とされる敬語 ※本稿は、吉田淑恵著『さよならSNS集客』(秀和システム)より一部抜粋・編集したものです。
13の有資格者が、月の売上2~3万円だった理由
女性起業家あるあるで、起業する際に何かの認定資格を取るというパターンがあります。じつは、これが間違いの第一歩です。起業のために資格を取るということは、今できないことを仕事にしようとしている、ということです。 新しいことにチャレンジして、それがお金になるまでには時間がかかります。資格を取っただけではお金にはならないのです。 私も、13個の認定資格を持っています。当初は「資格を取ったらすぐに教室を開くことができて、すぐにお客様が来る」と思っていました。 ところが、そうはいきません。資格を取ってからそれを生かせるようになるまでには、経験を積む必要があります。できないことにお金は払ってもらえません。資格取得に励んでいたころの売上は月2万~3万円でした。 お金になるのは、資格ではなくスキルです。 今できること、すなわち今までの経験をノウハウに変えて、商品やサービスをつくるほうが近道なのです。
売上・利益を追求すると、満足感・充実感が下がっていく
もしかして、売上が多い人が成功者で、尊敬に値すると考えていませんか? でも実際には、売上だけで人の価値が決まるわけではありません。 ビジネスで大切なのは、どれだけの売上を上げるかよりも、自分の理想の働き方をしながら、納得できる報酬を得ることです。 多くの人が、起業するとき「自分のキャリアやスキルを生かしたい。そして、だれかの役に立ちたい」という思いではじめます。 これは、自分の経験や知識をだれかに役立てることができる喜びが、原動力になるからです。 ところが実際に事業をはじめると、売上や利益を追い求めるあまり、本来の目的を忘れてしまうことがあります。 「寝ているあいだにチャリンチャリン」のような状態にあこがれるかもしれません。 でも、今それを実現できている人たちだって、最初から楽をしていたわけではなく、その状態に至るまでには、長い時間とエネルギーを投じて努力してきたのです。 また、楽に稼いだお金には、満足感が少ないことが多いです。自分の力で得た報酬こそ、心から満足できるものです。 そして、そのような心から満足できる働き方をするためには、自分の売上に限界を設けないことが大切です。仕事を通じて自己表現をおこない、達成感や満足感を得ることが、人生の充実感につながります。 ビジネスの成功は、単に収益を上げることだけでなく、自分の夢や目標を実現する手段でもあるのです。