社会人になり初任給を受け取りましたが、思ったよりも手取りが少なく奨学金の返還が心配です。家計管理のポイントを教えてください。
クレジットカードの利用は慎重に
社会人になるとクレジットカードを使う機会が増えます。クレジットは商品やサービスの代金を後から支払う仕組みです。手元に現金がなくても高額の買い物ができるのがクレジットカードを利用するメリットですが、利用には注意が必要です。 クレジットを利用した場合、手数料率はクレジットカードや利用残高に応じて決まり、年利15.00%程度などとかなり高めです。ただし、「1回払い」「ボーナス一括払い」「分割は2回まで」には手数料はかかりません。 特に毎月の支払いを5000円など一定額に設定できる「リボ払い」は利用しないことが賢明です。返済を終わらないうちにさらに買い物を繰り返しても毎月の返済額は増えないので、利用残高が雪だるま式に膨らみ支払う利息も増え、返済期間も長期化し、いつ返済が終わるのかわからなくなってしまうからです。 クレジットカードの利用は、代金の支払いを先送りしているだけですので、奨学金の返還にも影響が出てきますので利用は慎重にしてください。
奨学金の返還が難しい場合
奨学金の返還が難しい場合、放置しておくと、すでに述べたように不利益を被ります。返還困難な事情がある場合には、放置せずに、必ず日本学生支援機構に相談しましょう。救済措置を案内してもらえます。 例えば、『毎月、1万5000円を返還するのは厳しいな……半分の7500円なら返せるのだけど……』というような場合には、月々の割賦金額を2分の1、3分の1、4分の1、3分の2にする「減額返還制度」があります。 また、一定期間返還期限を先送りする「返還期限猶予制度」もあります。利用するには一定の条件があります。詳しくは日本学生支援機構のホームページで確認しましょう。 出典 産労総合研究所 2023年度 決定初任給調査 日本学生支援機構 「奨学金事業への理解を深めていただくために」の更新について(令和5年11月)」 執筆者:新美昌也 ファイナンシャル・プランナー。
ファイナンシャルフィールド編集部