フィジークの名門・東海大の名を強固に 団体連覇、新星の2年も高身長クラスV
フィジークの名門校と言っても差し支えないだろう。「第5回関東学生フィジーク選手権」において東海大学は、昨年に続いて団体優勝を達成。個人では、3年生の山田雄里杏が170cm以下級を連覇、そして2年生の鈴木瑠晟が176cm超級の王者に。3階級のTOP3の9人のうち、磯野琉(4年・170cm以下級2位)、秋元勇斗(4年・176cm超級3位)も含め、4人が表彰台を占めた。 【フォト】均整の取れたバランスボディでステージに立った鈴木瑠晟 「まさかこんな結果になるなんて…」とやや驚きの表情を浮かべながら、大会の感想を話す鈴木。今大会には計140人が出場、競技者の母数だけでなく全体のレベルも高まっている中で、こうしてキャリアの浅い2年生が上位に食い込んだことからも、あらためて東海大の部としての強さを感じることができる。 「自分自身はボディビルをやるために東海大に入ったわけではなかったのですが、ジムでトレーニングをしているときにたまたま先輩の尼子(貴大/3年・176cm以下級5位)さんに声を掛けてもらい、入部を決めました。本当に先輩たちにはよくしていただいているので、今回の結果はそれが一番大きいと思います」 ボディビルやフィジーク競技においては当日までの準備が結果を左右するほぼ全てといっても過言ではないが、顧問の有賀誠司氏が観客席の審査員席のすぐ後ろからステージを見守り、審査の合間の時間には選手たちへ適宜フィードバックを伝えて修正をうながす。だから東海大の選手たちは、当日でも進化を遂げる。まさに鈴木も、ステージを経る中で評価を高めていった印象であった。
「この大会に向けてしっかりと体をつくってきましたが、自分の強みもパッとは浮かばないですし、バルクもまだまだだと思います。ただ、この数か月で徐々に良くなってきているのは感じます。全日本学生選手権までの1週間で最後の追い込みをかけて、もう一度優勝を目指していきます」 フィジークの名門校としての地位を確実なものすべく、選手個々のの優勝はもちろん、全日本の舞台でも東海大は連覇を目指す。
文・写真/木村雄大