声優・増田俊樹×宮野真守。『忘却バッテリー』で共演中の2人が語る役作り、作品の魅力も
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[宮野] 今回は監督が「チームになって作ろう」という考えで、最初にキャラクターや作品についていろいろ話してくれたんですよ。なので、僕も意見を言うことやみんなの考えを聞くことを率先してやるようにしているんです。現場への影響はわからないけれど、増田くんが番組イベントで「宮野さんの意見は全肯定します」って言ってくれたのはすごく嬉しかったですね。 [増田] あの時は葉流火として圭を信じたいから願望込みで「全肯定です」と言ったんですが(笑)、結果的に全肯定でいられています。演じ手の気持ちって、役柄の関係性の思いもよらないところに影響を与えるじゃないですか。その点で宮野さんとやることに対する不安は最初からなかったけれど、一緒に時間を過ごすことでより深くリスペクトできるように。葉流火を演じる上で、こんなに幸せなことはないですね。 [宮野] 単純に楽しいよね、ホントに。 [増田] 仕上がりがどんなに素晴らしくても、宮野さんが毎週つまらなそうにしていたら尊敬できていなかったかも。いろんなものが噛み合って奇跡を受け取ってるんだなって思ってます。 [宮野] こうやって増田くんがどう感じているのかを聞けたのは嬉しいな。葉流火は野球以外には基本的に関心がない難しいキャラクターで、その上で記憶を失った圭に対するバッテリーとしての思いを表現しなきゃいけない。その表し方が増田くんはすごく絶妙だと思う。最近はみんなアドリブとかも増えてきたけど、それに対するクールな反応も葉流火そのものだしね。 [増田] アドリブに参加しないことが前提なのか、5人の場面なのにマイクが4本しかなくて混ざれない時も(笑)。僕もジャズみたいにその場で生まれるものを楽しみたいのに……。 [宮野] 見てるだけなのは辛いよね。でもあるシーンでガンガン入ってきたじゃない? あの時のセッションはめちゃくちゃ面白かった! [増田] ここしかないと思ってやりました(笑)。