声優・増田俊樹×宮野真守。『忘却バッテリー』で共演中の2人が語る役作り、作品の魅力も
まっすぐに、そして真剣に 「増田俊樹×宮野真守 2人はまるでバッテリー」
この春スタートしたアニメ『忘却バッテリー』で主演を務める声優の2人が登場。役柄そのままの名コンビぶりで、作品の魅力や関係性を語ってくれました。 【写真】増田俊樹さん×宮野真守さん
お話をうかがったのは
声優 増田俊樹 1990年3月8日生まれ、広島県出身。2009年にミュージカル『テニスの王子様』でデビューし、声優として多数の作品に出演。代表作に『刀剣乱舞-花丸-』『僕のヒーローアカデミア』『アイドリッシュセブン』『あんさんぶるスターズ!!』などがある。
声優 宮野真守 1983年6月8日生まれ、埼玉県出身。7歳から子役として芸能活動を開始。現在は声優としての顔に加え俳優、タレントなど幅広いジャンルで活躍中。アーティスト活動も精力的に行っており、デジタルシングル『M&M REMIX 5』が配信中。
かなり創造的なことをやっている感覚があります。
宮野 『忘却バッテリー』は野球漫画ですが、僕が声を演じる要圭(かなめけい)は、名捕手だった頃の記憶を失っているんです。その設定を知った時は、新しい切り口だなと思うのと同時に、記憶喪失の扱い方に怖さを感じる部分も。実際は単なるギミックではなく繊細に扱っていることがわかり、僕自身もちゃんと圭という人間に向き合わなきゃと背筋が伸びました。 [増田] この作品には多くの要素が入っているのですが、要素だけで終わらないんですよね。コメディ表現も含めて、リアリティから外れているように見えても最終的には作品として成立している。自分が担当する清峰葉流火(きよみねはるか)という役に焦点を当てても底の知れなさを感じるし、収録するとまた新たな面白さに気づく。色々なものを見てきたつもりでいたけど、まだこういう素敵な作品に出会えるんだなっていう幸せを感じます。 [宮野] 本質がリアリティを追求してるもんね。 [増田] だからこそ、僕自身がやるべきことは原作や監督率いるアニメチームの意図を考えながら面白い着地点を見つけることだと思っていて。(宮野さんを見ながら)現場にめちゃくちゃ吸引力がある人がいるので、引っ張られすぎないようにするのが僕のせめてもの抵抗(笑)。 [宮野] 人を掃除機みたいに(笑)。僕としては、自分がいいと思うものを毎週全力でやることしか考えてないんです。作品は自分一人で作るわけじゃないから現場でジャッジしてもらえるし、過剰な表現だったとしてもキャストのみんなが受け止めてくれることもある。だから、とりあえず思いっきりやる。それのみですね。 [増田] すごくありがたいです。もっとわかりやすい作り方もある中、僕らがやっていることってかなり創造的なことだと思うんですよ。全力でここまでやる要圭をチームとして受け止めるからには、僕もとことん寄り添うつもりです。