アイドル好きの石破首相でも… 今井絵理子、生稲晃子両議員の政務官起用は不安がいっぱい
■旧統一教会との関係には甘い人事 旧統一教会との関係では、衆院選で現職閣僚ながら落選した牧原秀樹前法相も、就任直後に旧統一教会や関連団体が開催した行事に何度も自身や秘書が出席していたことを認めた。また旧統一教会の信者が選挙のボランティアで支援していたことも明らかになった。 自民党の国会議員は、 「もともと牧原氏は選挙に強くなく、比例復活当選ばかりを続けていた。旧統一教会との関係がばれて、ぼろ負けでした。それほど有権者に旧統一教会への不信感は、政治とカネの問題同様に根強く残っている」 と言い、生稲氏についても、こう話す。 「旧統一教会の“色”がついた生稲氏は、次の選挙で苦労しかねない。事実、生稲氏の後見役、萩生田氏も今回の選挙では大苦戦でした。石破首相はそういうことも見越して、当選1回ながら早々と政務官につけて、箔をつけさせようとしたんじゃないか。ただ、外務大臣政務官というポジションは重要です。生稲氏が外交方面の分野が得意とか、詳しいなんて話は聞いたことも見たこともないから、大丈夫なのかとは思う」 今回の副大臣人事では、旧統一教会と「政策協定」の書面にサインしていた大串正樹衆院議員が経産副大臣に就任。旧統一教会の幹部とのツーショット写真がSNSに投稿され問題になった小林史明衆院議員は環境副大臣に就任した。裏金議員を排除した一方で、旧統一教会との関係については甘い印象もある。 自民党の元政務調査役で政治評論家の田村重信氏は、こう指摘する。 「衆院選で大きく議席を減らし、裏金議員は使えないなど、今回の副大臣と政務官は、苦しく、今後の石破政権の先行き不安を示すような人事になっている。元アイドル2人の政務官は、女性の積極的な起用を方針としているからでしょう。ただ、支持率が低空飛行の石破政権なので、経験や適性の乏しい副大臣や政務官のスキャンダルが出れば、命取りになりかねません」 (AERA dot.編集部・今西憲之)
今西憲之