【阪神】岡田彰布監督「サイン出しても何にもならへん」 今季9度目完封負けで交流戦2年連続負け越し決定
◆日本生命セ・パ交流戦 ソフトバンク2―0阪神(14日・みずほペイペイ) 阪神は今季度目の完封負けを喫し、交流戦は5勝10敗で、3試合を残して2年連続負け越しが決まった。6度の得点圏を逃す拙攻で今週3度目のゼロ行進。快音に乏しいだけでなく、岡田彰布監督(66)は戦術も決まらない攻撃陣に「サイン出しても何にもならへん」と“ぼやき”を連発した。セ・リーグ6球団で唯一黒星。首位・広島とゲーム差3に広げられた。 出塁しても攻撃が加速しない。今季9度目、今週3度目の完封負けに岡田監督は「ベンチでサイン出しても何にもならへん」とお手上げだ。6回までに5度も得点圏を迎えながら、ゼロ行進が続いた。好機で目立った13三振も痛いが、拙攻は“見た目以上”だった。作戦も機能せず、指揮官は「点なんか入るわけない」と吐き捨てた。 8回1死一塁でフルカウントから一塁走者の中野がスタートを切ったが、ノイジーが空振り三振に倒れ、併殺に終わった。この日昇格して初回に左翼フェンス直撃の二塁打を放った助っ人だが、指揮官は「ランエンドヒットでストライクきて、真っすぐ空振り。真っすぐ当たらへんねんもん。そら、何にもできひんやん」とがっくり。繰り出す戦術が全く決まらなかった。 さらに「盗塁のサイン出してるんやで。走らんだけや」と、ぼやきは止まらない。4回に渡辺とのヒットエンドランを試みた原口が結果的に二盗。6回に近本も盗塁を決めたが、他の場面でもサインを出していたという。投手との間が合わないのか、萎縮(いしゅく)しているのか。なかなかスタートを切れない姿にも嘆き「走れいうても走らんし、走ったら空振りするし」とあきれた。 チーム打率2割2分2厘はリーグ最低で、交流戦の同2割1分8厘も11位。待っていても快音は生まれない状況で、積極的に走者を動かして流れをつかみたいところ。意図が伝わらないのは、この試合に限らず「勝手に打ちよるだけ。ホンマ、ずっとや」とため息をついた。交流戦は2年連続の負け越し。この日はセ・リーグ6球団で“一人負け”となり、首位と3差は4月17日の3・5差以来だ。(安藤 理)
報知新聞社