柚木涼香、映画『トランスフォーマー/ONE』イベントで岩浪美和音響監督に「吉岡里帆さんのこと好きすぎ!」とツッコミ
公開中の映画『トランスフォーマー/ONE』の大ヒット記念トークイベントが10月3日、グランドシネマサンシャイン池袋にて開催され、電光石火の速さが武器の蜘蛛型トランスフォーマー、エアラクニッド役の柚木涼香と、日本語吹替版音響監督を務める岩浪美和が登壇。【宇宙を一つに!ATMOS吹替 in BESTIA】と題してBESTIAシアターで上映される本作のDolby Atmos吹替版の収録秘話やおすすめポイントを語った。 【写真を見る】漫才のようにテンポよくトークを展開!柚木涼香は岩浪音響監督が「吉岡里帆さんを好きすぎる」と指摘 本作は、大ヒット映画「トランスフォーマー」シリーズの始まりの物語を3DCGで描くアクションエンタテインメント。トランスフォーマーたちの故郷であるサイバトロン星を舞台に繰り広げられる戦いを、若かりしころのトランスフォーマーたちの友情とトランスフォーム(変形)能力の起源を描きだしている。日本語吹替版では若き日のオプティマスプライム(オライオンパックス)の声を中村悠一が、メガトロン(D-16)を木村昴が、エリータ-1を吉岡里帆が担当している。 岩浪音響監督は「こんばんは、中村悠一です」と、柚木は「吉岡里帆です」と笑顔で挨拶し、冒頭から観客を笑わせた2人。声優としてのデビュー作が1997年10月から1998年3月まで放送されたテレビアニメ「ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー」のブラックウィドー役だった柚木との再タッグに、岩浪音響監督は「27年前だよ」とニヤニヤ。「生まれてなかった人もいるかも…」と会場を見渡し、柚木は「手を挙げなくていい!(見ると)ショックを受けるから!」と苦笑い。「クモを演じ続けて27年のクモのお姉さん」と柚木を紹介した岩浪音響監督は、『トランスフォーマー/ONE』のポスターに写るエアラクニッドを指差し、「本作で唯一の“ビーストウォーズ成分”。ほかは誰も出ていない」と指摘。ポスターに出ていることを喜ぶ柚木だったが、岩浪音響監督はエアラクニッドの見た目が「気持ち悪い。あの目の多さは気持ち悪い」と「気持ち悪い」を連発。この見た目もあって、若き日のオプティマスプライムを演じる中村のセリフを「『キモッ』にするか、『きっつい』にしようかいろいろと迷った」と、ビジュアルがセリフに及ぼした影響に触れた。 台本よりも前にリハーサル用の映像が届いたことを明かした柚木は「どの役を演じるのかわからない段階で映像だけ観たのですが、エリータ-1かな?なんて思っていたら、途中からクモのお姉さんが出てきて。その瞬間にこっちかな?って(笑)」と苦笑い。柚木のこのコメントに岩浪音響監督は「『トランスフォーマー アーススパーク』でエリータ-1をやったから、(この役じゃないと知って)正直、イラッとした?」とニヤリ。岩浪音響監督のちょっぴり意地悪な質問に「いやいや。出番が多すぎるし、クモのお姉さんが出てきているからには、こっちかなぁって思いました(笑)」と答えた柚木。ビジュアルがキモいとの岩浪音響監督の連呼に「お目目がぱっちりしていてかわいいの!いままでにないかっこいいデザインだったし」と全力でエアラクニッドのビジュアルをフォローする柚木に、観客は大笑いしていた。 洋画の吹替えに初挑戦した吉岡のラジオをよく聴いていると明かした岩浪音響監督は「声優さんへの仕事に対するリスペクトがすごい!」とし、「吉岡さん、すごかった」と褒めまくる。「オリジナルはスカヨハ。かわいいって感じの吉岡さんがスカヨハをやるって。ボイストレーナーの方にいろいろと相談して、ボイストレーニングもしっかりやって臨んでくれた。熱心ですごかったし、丁寧に丁寧に向き合っていた」と感心しきり。「インタビュー記事をたくさん読みました。岩浪さんは相当、吉岡さん好きなんだってことがわかりました!」と感想を伝えた柚木は、「アフレコの時に音声が小さくて(ブースからの)指示が聞こえないことがあって。よく聞こえないなって思っていたら、『油断すんじゃねーよ!』って。私の時はそんな感じだけど、吉岡さんには違ったみたい。大違いじゃん!」とクレーム。「そりゃ、吉岡さんは…メロメロになっちゃうよ」と終始デレデレな岩浪音響監督は、芝居に対する姿勢はもちろん、人柄も魅力的だと大絶賛。すると柚木も「私も会いたかったー!」と羨ましがる場面もあった。 日本語吹替版では誰がオプティマスプライムをやるのかも、大きなポイントだったと振り返った岩浪音響監督。「オリジナルはクリス・ヘムズワースで低めの声。ストーリー的には18歳のうだつの上がらない若者くらいのイメージなので、これからのし上がっていくぞ!という感じの演技に仕上げようと思っていて。吹替版では気持ち年齢を下げた感じにしようかとは中村さんと話したりもしました」とアフレコ裏話を披露。さらに、アルファトライオン役の玄田哲章にも触れ、「オリジナル版ではローレンス・フィッシュバーンが演じている。玄田さんは『マトリックス』でフィッシュバーンの吹替をやっていたので、そのつながりで起用を決めました。若き者へ(力を)継承するという役なので、そういう意味でもピッタリかなって」と「トランスフォーマー」シリーズでオプティマスプライム役を演じてきた玄田の起用理由を説明した。 一昨日、BESTIAシアターでDolby Atmos吹替版を鑑賞したという柚木は「すごく感動しました。劇場でこそ観てほしいです!(この環境で観なきゃ)もったいない!」と強くおすすめ。岩浪音響監督は「メガトロンとオプティマス、そんなに仲良かったのか、そうだったのか…って。内容を全部知っているのに、試写室でちょっと泣いちゃったよね」と自身が一番グッと来たポイントも伝えていた。 イベント終盤には10月8日(火)に開催される立川シネマシティでのトークイベントを告知。岩浪音響監督は「今日よりももっとやべえ話をします」とニヤリ。この日のトークでも「ここだけの話」「これはSNSなどに書かないで!」と何度も注意を呼びかけ、観客を笑わせた岩浪音響監督。イベントでしか聞けないネタもとても多いので、トランスフォーマーファンならぜひ、参加したいところ。しかも、BESTIA舞台挨拶イベントでの入場者プレゼントと“ニコイチ”で完成させたくなる入場者プレゼントもあるとのこと。まだまだ喋り足りないという2人は、「立川でも宇宙をひとつに!」と声を揃えて、大きな拍手に包まれながら、笑い声いっぱいのイベントを締めくくっていた。 取材・文/タナカシノブ