GLAY、幕張&宮城で開催された「GLAY EXPO」2公演を無料放送 ファンを熱狂させた“伝説の20万人ライブ”が蘇る
BS松竹東急(全国無料放送・BS260ch)では、「祝!デビュー30周年 2日連続!GLAY特集」と題して2月3日(土)昼12時30分より「GLAY EXPO 1999 SURVIVAL LIVE IN MAKUHARI」を、2月4日(日)夜6時30分より「GLAY EXPO 2014 TOHOKU」を放送。両ライブとも、初の無料放送となる。そこで本記事では、5月25日(土)にデビュー30周年を迎えるロックバンド・GLAYの“伝説”となった両ライブについて振り返る。 【写真】ステージ上で熱唱するGLAY・TERU ■過去に4回開催された「GLAY EXPO」 GLAYは1988年に、TAKURO(Gt.)とTERU(Vo.)を中心に北海道で結成されたロックバンドだ。1989年にHISASHI(Gt.)が、1992年にJIRO(Ba.)が加入し現体制になると、1994年に1stシングル「RAIN」でメジャーデビューを果たした。その後も、1996年の「グロリアス」「BELOVED」、1997年の「口唇」「HOWEVER」、1998年の「誘惑」など数々のヒット曲を生み出していく。 そんな人気絶頂の最中となる1999年7月31日、GLAYは千葉・幕張メッセ駐車場で、「GLAY EXPO 1999 SURVIVAL LIVE IN MAKUHARI」を開催。単独アーティストによる有料ライブ(1公演当たり)の当時世界記録となる20万人を動員し、ファンを熱狂の渦に巻き込んだ。 GLAYはその後も、2001年に北海道、東京都、福岡県の3会場で計28万人を動員した「GLAY EXPO 2001 “GLOBAL COMMUNICATION”」を、2004年にGLAYのメジャーデビュー10周年とユニバーサル・スタジオ・ジャパンのオープン3周年を記念して、現地にて行われた「GLAY EXPO 2004 in UNIVERSAL STUDIOS JAPAN TM “THE FRUSTRATED”」など、大規模ライブイベント「GLAY EXPO」を次々に開催していく。 さらにそれから10年の月日を経て、2014年には、GLAYのメジャーデビュー20周年企画の一環であり、2011年の東日本大震災からの復興の願いも込めて「GLAY EXPO 2014 TOHOKU」をひとめぼれスタジアム宮城(現:キューアンドエースタジアムみやぎ)で開催。同ライブでは、10年振りに開催された「GLAY EXPO」として、東北史上最多となる5万5000人を動員した。 ■600本もの臨時シャトルバスが運行した伝説の20万人ライブ 2月3日(土)放送の「GLAY EXPO 1999 SURVIVAL LIVE IN MAKUHARI」では、東京ドーム4個分の広さの会場一面を20万人という圧倒的な数の観客の波が埋め尽くす。駅から会場までは長蛇の列が続き、JRは39本の臨時便を走らせ、600本もの臨時シャトルバスが運行したという、まさに伝説のビッグイベントだ。 オープニングで四方を観客に囲まれたセンターステージにラフな装いのメンバーが現れると、会場は一気に歓喜の渦に包まれる。1曲目の「HAPPY SWING」で会場が1つになると、TERUが「もう感動してるぜ」「今日は本当にいろんな嫌なことを忘れて一緒に楽しもうぜ!」と会場を煽り、「口唇」の楽曲が披露されると、序盤から会場のボルテージは最高潮に。曲に合わせて観客全員が腕を振ることで、まるでウェーブのように波打つ様子は圧巻だ。 そのまま「グロリアス」へと続き、JIROがMCのマイクに向かうと、感極まって涙するファンの姿も見られ、興奮する観客へ向けて「怪我人は大丈夫ですか?」と冷静に呼びかける一幕も。続けてJIROは、「怪我してコンサート続けられなくなると俺たちは大変困るぜ!」と観客たちの安全を気遣いつつ会場を盛り上げると、そのまま「SHUTTER SPEEDSのテーマ」を熱唱。その後「More than Love」の演奏を終えると、メンバーはゴンドラに乗り、メインステージへと移動する。水鉄砲で観客に水をかけながら無邪気な少年のように楽しげな表情を見せるメンバーの姿にファンは歓喜の声をあげた。 メインステージから観客を見渡したTERUは、「20万人ってすごいな」「一番後ろまで楽しませるからよ!」と呼びかけ、30℃を超える暑さと熱気に包まれた会場に向かって「この暑さをぶっ飛ばそうぜ!」と叫ぶと、「サバイバル」「生きてく強さ」「Yes, Summerdays」を一気に熱唱。続くMCでは、「今ここに、長年夢見たその形が現実となって目の前に広がっています。GLAYの力だけじゃ、こんなにすごいことは不可能だったと思いますが、皆の力を借りてやっと夢が現実のものとなりました。本当にありがとう」とファンへの感謝を伝えた。 ■デビューアルバム『灰とダイヤモンド』から懐かしの楽曲を披露 「GLAY EXPO 1999 SURVIVAL LIVE IN MAKUHARI」では、「summer FM」や「INNOCENCE」、「Freeze My Love」も披露。「Freeze My Love」では観客を煽るようにメンバーも縦横無尽にステージ場を駆け回りながら熱いパフォーマンスを見せていく。一転して「HOWEVER」の前奏が始まると、会場からは悲鳴のような歓声があがり、TERUの歌声が空へと響き渡ると、会場全体がステージの演奏へと引き込まれていった。 続く「ここではない、どこかへ」の演奏を終えると、スクリーンには懐かしい映像が映し出され、メンバーからも笑顔がこぼれる。ここから、デビューアルバム『灰とダイヤモンド』より、「LADY CLOSE」と「TWO BELL SILENCE」が披露されるのだが、懐かしの楽曲に当時を思い出したような、どこか楽しげなメンバーの様子が印象的だった。当時の映像について、TERUはMCで「皆でGLAY全てを味わってほしいと思ったんで、あんな恥ずかしい映像を出しました」と語っている。 その後、“空から見守ってくれていると思う”と言いながら「僕たちの尊敬する先輩の曲を聴いてください」と、X JAPANのhideの楽曲「MISERY」を披露。軽快なロックチューンから、そのまま「誘惑」「COME ON!!」「ACID HEAD」の3曲を一気に駆け抜け、会場が大歓声に包まれる中、本編の幕が閉じた。 多くのファンの心に刻み込まれた伝説の20万人ライブについて、HISASHIは後のインタビューで「とにかく20万人という人を一気に見たことがなかったので、メンバーが口を揃えて言うんですが、頭の数曲はあまり記憶がないですね(笑)」と、語っている。 ■「東北の皆さんを笑顔にしたい!」という思いから実現した「GLAY EXPO 2014 TOHOKU」 2月4日(日)放送の「GLAY EXPO 2014 TOHOKU」は、デビュー20周年となる2014年に「東北の皆さんを笑顔にしたい!」というメンバー全員の思いによって実現したライブだ。東北6県の代表的な夏のお祭りを一堂に集めた「六魂祭」とのコラボも見どころの一つとなっている。 登場したメンバーは「BLEEZE」「GLOBAL COMMUNICATION」で軽快なリズムに乗せると、「グロリアス」「誘惑」で会場はヒートアップ。「ピーク果てしなく ソウル限りなく」ではTERUに煽られた会場が一体となって大合唱するシーンも。そして宮城の地でも、空に向かってhideの楽曲「MISERY」が届けられた。 この日、ライブビューイングなどもされているのを受けて、TAKUROが「そちらは快適ですか?」「僕らがこんなに汗をかいているのに、ポップコーンですか」と会場を笑わせ、和やかなムードに包まれる中、TERUが和太鼓を披露。「六魂祭」のメンバーとともに「I’m in Love」を演奏した。観客の大合唱もそれに加わり、会場が一丸となって東北へ愛と祈りを捧げる特別な時間となった。 その後、JIROとHISASHIのツインボーカルによる「BLACK MONEY」で会場を沸かせ、会場後方に移動して「FAME IS DEAD」「彼女の“Modern…”」を披露すると、「Bible」「生きてく強さ」に復興への願いを乗せた。そんな祈りと願いが込められたライブの本編は、打ち上げ花火と「愛してるぜみんな!」というTERUの言葉で幕を閉じている。 そして、「GLAY EXPO 2014 TOHOKU」から10年。30周年イヤーとなる2024年は、年間を通して「GLAY EXPO 2024-2025」を開催。そのキックオフコンサートとして、6月8日(土)・9日(日)にベルーナドームで2days公演が行われる予定だ。