「チキン注文しないで」とチポトレが従業員に要請-不足解消後に解除
(ブルームバーグ): メキシコ料理チェーン、米チポトレ・メキシカン・グリルは先週、急増する顧客需要で供給が逼迫(ひっぱく)しているとして、従業員に自分の食事用にチキンメニューを注文するのを控えるよう指示した。ただ、すでに現在は自由に注文が可能だという。
同社は先週、従業員宛て電子メールで、鶏肉を使ったタコス「チキン・アル・パストール」の再投入は大きな成功を収めたが、一方で課題も生じていると指摘。スコット・ボートライト最高レストラン責任者は「この人気のタンパク質供給メニューは売れ行き好調が続いており、顧客の需要に応じるため、従業員の協力が必要になっている」と説明した。電子メールはブルームバーグ・ニュースが確認した。
店舗のマネジャーらは無料や割引の従業員用の食事にチキン・アル・パストールなどチキン料理を注文しないよう指示され、店内従業員にも同様の行動を求めた。また、チポトレのオフィスに勤務するホワイトカラー従業員に対しても、自分用にチキンを注文しないよう指示し、月曜日の無料ランチからこの人気メニューを外すと電子メールで伝えた。
「ファンに愛される当社のチキンを温存しよう」という件名のメールには、指示は即時実施で、追って通知があるまで続くと書かれていた。
供給に問題なし
ただ24日遅く、チポトレは電子メールで、このメッセージについて、要請であって強制ではないとし、1週間以内に解決する見通しだと指摘。ブルームバーグ・ニュースがこの問題を報じた後、25日の午後には従業員には注文許可を与えたと説明した。
チーフ・コーポレート・アフェアーズ・アンド・フード・セーフティー・オフィサーのローリー・シャロウ氏は「当社レストランでのチキン需要が旺盛で、チキン・アル・パストールが好調を持続していることから、先週、全従業員とレストラン店員に対し、供給を確保するため、一時的に自分たちの食事には別のタンパク質供給メニューを選択するよう要請した。その後、従業員には通常通り食事にチキンを注文できると通知した」と明らかにした。