「チキン注文しないで」とチポトレが従業員に要請-不足解消後に解除
ブライアン・ニコル最高経営責任者(CEO)は25日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、同社が一時的にチキン不足に陥ったと説明。「供給が本当に厳しくなっていた。自分も含め、全従業員に1週間、他のメニューを試してもらえないか要請した。うれしいことにその窮地は脱した。チキンの供給に問題はない」と語った。
ただ、今回のチキンに関する指示は「個人的なレベルでも、失礼な話だ」と、一部従業員を憤慨させた。マネジャーたちは、昼食にチキンを食べた従業員を処分すると脅し、従業員用に作られたチキン料理を廃棄したケースもあったと指摘。健康上や宗教上の理由から、チキンが唯一食べられる食肉である場合もあるという。
同社の米拠点で労働組合結成を果たしているのはミシガン州の1店舗のみで、今回の突然のチキンを巡る方針変更は、たとえ一時的なものであっても、労働者の利益を守る組合協約の必要性を示しているとの声も上がった。
マーケティングの成功
チポトレは24日、1-3月(第1四半期)の既存店売上高が前年同期比7%増となったと発表し、かたまり肉の串焼き「ビーフ・バルバッコア」と共に、チキン・アル・パストールを「マーケティング戦略の成功例」として挙げた。
ニコル氏は「当然、チキン・アル・パストールの働きには感謝している」と決算報告に伴う電話会議で語った。
先週の電子メールでは、ボートライト氏が従業員に対し「ステーキやカルニタス(豚肉のホロホロ煮)など、当社の他のおいしいタンパク質供給メニューの選択肢を楽しむ機会だと捉えてほしい」と提案していた。
原題:Chipotle Tells Staff to Skip Eating Chicken, Then Relents (3)(抜粋)
--取材協力:Daniela Sirtori、Sonali Basak.
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Josh Eidelson