【60~70歳代】平均貯蓄額はいくら?老後2000万円では足りない場合も
2024年6月はドル円相場が160円を超え円安が進むなど、将来の経済状況に不安を感じている方は多いでしょう。 ◆【写真】「老後2000万円問題」の発端となった高齢夫婦・無職世帯のひと月の収支はいくら? 日本で安心して暮らしていくためには、しっかりとした計画を立てることが不可欠な状況になっているといえます。 本記事では、金融広報中央委員会が毎年公表しているデータを参考に現在の60歳代、70歳代の平均貯蓄額をご紹介するほか、老後にどの程度の資金があるとよいのか、また老後資金を作るための方法をご紹介します。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
60~70歳代の平均貯蓄額はいくら?中央値も確認
金融広報中央委員会による2023年 家計の金融行動に関する世論調査[総世帯]によると、60歳代、70歳代の平均貯蓄額は以下の通りです。 ●60~70歳代の貯蓄額:平均・中央値【総世帯】 ・60歳代:1862万円・530万円 ・70歳代:1683万円・650万円 ※種類別金融商品保有額(金融資産を保有していない世帯を含む) 上記の平均をみると60歳~70歳では2000万円弱程度は保有しているということが分かります。 ただ、より実態に近い中央値は1000万円未満となりました。
「老後2000万円」では足りない場合も
老後を不自由なく生活していくには、どのくらいの資産があるとよいのでしょうか。 2019年に金融庁の金融審議会の市場ワーキング・グループ報告書で、「老後の30年間で約2000万円が不足する」という試算が公表されたことは記憶に新しいでしょう。 このことから、資金面で老後を不自由なく生活していくには2000万円は必要であると認識されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。 しかし、近年では年金が減少する可能性があることやインフレが進んでいることもあり、夫婦2人で老後を不自由なく生活していくには2000万円以上必要といった声も見られるようになっています。 実際には夫婦で受け取れる予定の年金の額や、持ち家か賃貸かなど状況に応じて必要な資金は変わりますが、老後資金の準備はよりしっかり取り組む必要があるといえます。 また、老後2000万円問題には病気・介護費用やレジャー費用、リフォーム費用などが入っていないことにも注意が必要です。