ソウル地下鉄7号線でも「椅子のない車両」…市民の反応はさまざま
【05月19日 KOREA WAVE】ソウル地下鉄7号線が16日、「椅子のない車両」列車を初めて披露した。今年1月の4号線施行に続くものだ。 1月10日、4号線でベールを脱いだ椅子のない列車は、出退勤時に最大160%に達するいわゆる「地獄鉄」混雑度解消策として登場した。7号線もこの趣旨の延長線上で、同日午前から試験運営を開始した。 この日の試験運営地下鉄は午前7時25分に道峰山駅を出発、温水駅まで運行する1台だけだった。 椅子のない車両は、列車1台8間(両)のうち4番目の車両に設けられた。 列車に入ると「いつも楽しい7号線」というスローガン、緑色で飾られた内部、床に描かれた鉄道と列車の絵が目立った。 内部では60人余りの市民が椅子のない背もたれに体をもたれたまま音楽を聞いたり携帯電話でSNSを楽しむなど、多少余裕のある姿を見せた。 一方、隣の車両(5番目の車両)では見慣れた「地獄鉄」の風景そのままだった。優先席を含めて50人余りが座席に座っていて、40人程度は取っ手に身を任せたままカバンを前に背負っていた。座席を占めた乗客や立っている乗客の大部分が「居眠りとの死闘」を繰り広げていた。 椅子のない列車車両に乗った市民たちは概して「広くて余裕がある」という点にはうなずいた。九老駅近くに職場があるコ・ジュンヒョクさん(24)は「確かに広い。快適だ。出・退勤時にカバンを前に担いだり携帯電話を使えなかったりする場合も多い。今日はそれでも携帯電話を見る余裕があった」という。 ただ、本来の目的である通勤ラッシュの混雑度緩和効果については疑問が残っているようだ。 ユン・ヒョグンさん(32)は「市民のためという趣旨は良い。一部の混雑区間を除けば、かなり余裕がある方ではある。でも椅子がないので出勤途中に寝るのは難しい。椅子を完全になくす試みより、真ん中に置くか、新たなモデルを導入した方が良いのではないか」と指摘する。 MZ世代(1980年代~2000年代初旬の生まれ)を狙ったデザインであるにもかかわらず、20代の間で酷評を受けた。イ・ガウンさん(22)は「デザインが幼稚だ。20代ではなく児童のためのデザインのようだ」と話した。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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