イラン女子学生が下着姿で抗議 当局拘束に人権団体が懸念
【AFP=時事】イランで5日、首都テヘランの大学の前で服を脱いで下着姿になった女子学生が当局に身柄を拘束されたことをめぐり、精神科病院に収容される恐れがあるとして懸念が広がった。女性は、自身の服装をめぐって当局に嫌がらせを受けたことに抗議したとみられている。 【閲覧注意】下着姿で通りを歩く女子学生 ソーシャルメディアで拡散された動画には、2日にテヘランのイスラム・アザド大学の女子学生がキャンパスの外で、下着姿で抗議している様子が映っており、他の動画には、下着姿で挑むような様子で通りを歩いていたところを、私服の当局者に車に押し込まれて連れ去られる様子が捉えられている。 女性がどこに拘束されているのかは分かっていない。 イラン国外のペルシャ語メディアは、女性は大学側の治安当局者から服装をめぐって嫌がらせを受け、ヒジャブ(頭髪を覆うスカーフ)や服を引き裂かれたため、抗議のために下着姿になったと報じている。 イランでヒジャブの着用方法をめぐり道徳警察に逮捕されたマフサ・アミニさん(22)が死亡し、全国に抗議活動が広がってから2年以上がたつ。そうした中で、多くの活動家は、この女子学生をイランにおける女性の権利闘争の新たな象徴と見なしている。 しかし当局は、精神障害を抱えている可能性があると主張。これに対して活動家は、精神科病院で拘束するための口実かもしれないと懸念を表明している。 国際人権団体アムネスティ・インターナショナルはこの女性について、「治安当局者がヒジャブ着用を暴力的に強制されたことに抗議して服を脱いだ」とし、即時かつ無条件の釈放を求めている。【翻訳編集】 AFPBB News