今年こそ失敗したくない! 勉強してからイルミネーションを撮りに行ってみた
毎年この季節になると、街がイルミネーションで煌き始める。 その煌きを目だけでなく写真に収めようととりあえずスマートフォンで撮ってみるも「あれ、思ったように撮れていない…」と毎年のように写真を見返して後悔している。こんな経験がある人も多いのではないだろうか。 【写真】さまざまな技術やアプリを駆使してイルミネーションを撮ってみた 「今年こそはイルミネーションを綺麗にオシャレに撮りたい!」と考えた筆者は、事前にイルミネーションの撮り方を勉強し、撮影に挑んだ。 イルミネーションを撮影するために筆者が今回訪れたのは『目黒川みんなのイルミネーション2024』。2024年11月15日~2025年1月13日まで、品川区立五反田ふれあい水辺広場及び目黒川沿道にて開催されているイベントだ。 使用LED球数は354,100球。JR五反田駅から大崎駅にかけて目黒川沿いの木々がピンク色のLEDで彩られた様子は、まるで冬に咲く桜のようだった。 今回イルミネーションの撮影に使用した機種はiPhone15。 こちらの記事を参考にしつつ、スマートフォンの機能を駆使して綺麗なイルミネーションの撮り方を探っていく。 〈スマートフォンで撮影する際の基本〉 まずはイルミネーションをスマートフォンで撮影する際に大事なポイントから押さえる。 ーーーーー ■手ぶれに注意する スマートフォンは気軽に何枚も撮れるのが魅力だが、その反面、手を固定せずに急いでシャッターを切ってしまいがち。まずはブレないように一枚一枚丁寧に撮ることが、基本中の基本となる。 ■フラッシュはオフにする ■ナイトモードをオンにする イルミネーションを撮っていて暗いと感じたらオンにする。ナイトモードを使用す ることでノイズが軽減される。 ■ピントを合わせたいものをタップしてピントを合わせ、随時バーを動かして明るさを調整する 明るくしすぎると白飛びしてしまい、暗くしすぎるとイルミネーションの輝きが伝わらなくなってしまう。イルミネーション撮影時は周りが暗く、画面がいつもより明るく感じられるため、必要以上に暗くしてしまうのはよくある失敗。幻想的で華やかな写真に仕上げるには、少し明るめで撮るのがおすすめだ。 ーーーーー 以上の4点さえ気を付ければ、イルミネーションを十分綺麗に写真に収めることができた。 ここからは、イルミネーションをより魅力的に写すための撮影のモードや撮影後の編集について紹介したい。 〈「LivePhotos」で撮影〉 イルミネーションの綺麗な場所は大抵の場合、多くの人で賑わっている。そのため、意図せず他の人が写真に写りこんでしまうことも多い。そんな時に使えるのがiPhoneカメラの「Live Photos」だ。 まず撮影画面右上に出てくる「Live」機能をオンにして写真を撮る。そして「写真」アプリで撮影した写真を開き、左上の「Live」をタップして「長時間露光」を選択する。 すると、元々画像右側に写っていた人々が、二枚目ではボケているのがおわかりいただけるだろうか。人物だけではなく全体的にボケているため、また違った雰囲気の写真に仕上がった。 〈ポートレート機能でオシャレな写真に〉 iPhoneカメラのポートレートモードは本来人物撮影用の機能だが、実はイルミネーション撮影にも使える。このモードを活用すると、いつもと一味違った写真を撮ることができる。 ポートレートモード〔自然〕を選択して、撮りたい手前の木だけにピントを合わせて撮影。すると、カメラの単焦点レンズのように周りの光がぼやっとしてiPhoneで撮影したとは思えない仕上がりになった。 後ろのボカし具合は撮影中にも調節できるが、あとで「f」ボタンから深度コントロール機能を使えば調節が可能だ。 〈色味の調節は撮影後でも◎〉 色味はイルミネーションを撮る際に最も頭を悩ませるポイント。 例えば、今回のようなピンクの光は色味が難しく、青っぽく写ってしまった写真がいくつもあった。そこで、筆者はピンクの光を綺麗に写真に収める方法を模索した。 一つ目は撮影時に倍率を遠ざける方法。そうすることで、ピンク色がかなり鮮明に写った。 二つ目は撮影後に色味を編集して調節する方法。 例えば、このようにピンクが青っぽく写ってしまった場合、アルバムから写真を選択し、編集を開いて「調節」の中の「暖かみ」と「色合い」の値を上げてみる。 すると、実物を見たままと同じ、綺麗なピンク色に仕上げることができた。 また、「Adobe Lightroom」という無料でダウンロードできるアプリの編集機能を使用すると、より本格的に自分好みの加工をすることができる。 例えば、白飛びしてしまった写真も「Lightroom」で「光の露出量」や「色温度」などを調節すると簡単に救うことができた。 さらに、アプリの「マスク」機能を使えば人物だけを明るくすることも可能。「イルミネーションと一緒に写真を撮ると顔が暗く写ってしまって盛れない」というあるあるのお悩みも解決される。 これまでなんとなく撮影して、どこか納得のいかない仕上がりになっていたイルミネーション撮影。事前に勉強してポイントさえ押さえれば、素人の筆者でも以前より幻想的で綺麗な写真を撮ることができた。 それでも上手に撮るのは中々難しく、失敗してしまった写真も多くある。しかし、それらの写真の多くは、撮影後に色味や光の露出を編集することで綺麗な写りに仕上げることができた。写真はiPhoneやアプリの編集機能を駆使すれば、いくらでも自分好みに調節することが可能であった。そのため、イルミネーションを撮る際にはまず手ぶれとピントに気を付けて一枚一枚丁寧に撮ることが、何よりも大事だと実感した。 次は構図について勉強してからイルミネーションの撮影に挑戦したいと思う。 今年の冬はあなたもぜひ撮影のテクニックやコツを頭に入れてから、イルミネーションを見に出かけてみては。
川名 優菜