四国の地震、南海トラフとの関連は? 専門家「エネルギーは1000倍以上」 “枕元のスマホ”に工夫も…即時避難へ備えは
日テレNEWS NNN
17日夜、愛媛県と高知県で最大震度6弱の地震が発生。南海トラフ巨大地震との関連が心配されたものの、気象庁によるとメカニズムが違い、専門家も「影響は少ない」とみています。ただ巨大地震への油断はできず、即時避難できる備えが求められています。
■南海トラフの想定震源域の中で発生
藤井貴彦アナウンサー 「17日の地震は、近年では四国で初めての最大震度6弱となりました。南海トラフ巨大地震の想定震源域の中で発生したということで、ヒヤッとされた方も多かったと思います。ただ、関係性はないという判断のようですね」 小栗泉・日本テレビ解説委員長 「そうです。気象庁によるとメカニズムが違うため、巨大地震の発生の可能性が高まったとは考えていないということです」
■南海トラフ巨大地震のメカニズムは?
小栗委員長 「南海トラフ地震は、陸側のプレートと海側のプレートの境界で発生します。陸側のプレートの下に沈み込んでいる海側のプレートが少しずつ下に引きずり込まれ、そのひずみに耐えられなくなった陸側のプレートが跳ね上がって起きます」 「一方、今回の四国の地震はプレートの内部で起き、境界よりも深い場所だったということです」 藤井キャスター 「ただ、今回の地震が南海トラフ地震を誘発する可能性はどうなのでしょうか?」 小栗委員長 「心配ですよね。南海トラフ巨大地震評価検討会の委員でもある愛知工業大学の横田崇教授によると、今回の地震はマグニチュード6.6で、巨大地震との関連性について調査を始める基準はマグニチュード6.8以上。『この規模であれば影響は少ないだろう』とみています」 「ただ、南海トラフ地震の発生確率は今後30年以内に70~80%とされているため、油断はできません」
■太平洋沿岸に大津波…被害想定は?
小栗委員長 「内閣府が公開している南海トラフ地震のシミュレーションCGでも分かりますが、最大規模の地震が起きた場合には太平洋沿岸に大津波が押し寄せ、名古屋や大阪などの大都市でも激しい揺れとなる見込みです」 「想定される死者数は最大で約32万人、避難する人は同じく約950万人とされています。横田教授は、地震のエネルギーは今回の地震の1000倍以上になると指摘しています」