「また1年でクビか…」楽天・今江監督の解任に初代指揮官の田尾安志氏が憤怒「納得がいかない」オーナー三木谷氏には「野球人に対する接し方が薄っぺらい」と怒りも
プロ野球(NPB)楽天の初代監督で野球解説者の田尾安志氏が10月10日に自身のユーチューブチャンネルを更新。「10人中6人が一年で退任!」と題した動画を公開し、楽天・今江敏晃監督の解任報道に私見を述べた。 【画像】50-50だけじゃない!大谷翔平が2024年レギュラーシーズンで刻んだ“栄光の名場面”を厳選写真で振り返る! 今江氏は前監督の石井一久氏の後任として今シーズンから監督に就任。セ・パ交流戦では13勝5敗で球団創設20年目で初めての優勝に導いたが、リーグ戦は4位という結果に終わり、CS進出を逃した。その後、球団は11日に公式HPで契約解除を発表。その中で今江氏は「心残りなのは、今育ってきている若手選手を見届けることができないこととファンの皆さんに頂点の景色をお見せすることができなかったこと」と語っていた。 今江氏の解任について、楽天の初代監督を務めた田尾氏は自らの経験を交えながら、「今江1年で退任。これはまたやっちゃったかという、本当に残念なできごと」と語り、また「最下位になるんではないかという戦力だった。そこを引き受ける今江監督。戦力補強も無いなかで、これは大変だな」と今シーズン開幕前に感じたことを改めて口にした。 その上で同氏は、「最終的には4位。クライマックスには出られないことにはなりましたが、あの戦力のなかでやれることをしっかりやった結果だと思います。交流戦も優勝した。今までできなかったことも達成した、これも非常に明るい材料だったと思います。そんな監督を1年でまたクビにするのかと。残念で仕方がないです」と率直な感想を述べた。 また、田尾氏は楽天が20年目のシーズンを終えたことに触れ、「10人の監督が指揮を執った。僕の場合も3年契約で受けたんですが、実際には1年で解雇になった...」と自身の体験を伝えた上で、「10人中のなかで6人が1年で解雇。こうやって同じことを何度も繰り返されるのを見ると20年前とあんまりやってることは変わらない」と言及した。 続けて、初代監督の田尾氏は、「僕が1年で解雇されたときに、野球人というものを理解しているのかな」と語り、続けて「むげにこういう形で監督という立場の人間を簡単に変えてしまうのか。野球人として納得がいかない」と話した。 さらに田尾氏は、「20年経ってやっていることが1年目とあまり変わらないな。そういうことをみたときに、過激かもしれませんが、『親会社変わってくれないかな』という気持ちになってしまいます。これから先もシステムは変わらないと思います。結局、球団のフロントが色々言っても、最終的にオーナーの一言で決まってしまう。そういう組織だということが、この20年ではっきり見えてきた」と痛烈批判した。 田尾氏は以前、球団オーナーである三木谷浩史氏に「球団というものは自分の持ち物だと思わないでください。半分はファンの人たちのものなんですよ、ファンの人たちがあってプロ野球界は成り立っている。そういう組織なんですよ」と伝えたことを明かし、当時のことを語りながら、三木谷氏について「野球人に対する接し方が薄っぺらいな」とも語っていた。 なお、今江氏の後任には二軍監督だった三木肇氏が就任。二軍監督には一軍ヘッドコーチを務めていた渡辺直人氏が就任することが発表されている。 構成●THE DIGEST編集部
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