ショルツ独首相が財務相を解任、連立崩壊の危機 来年総選挙か
(CNN) ドイツのショルツ首相は6日、リントナー財務相を解任した。解任により、連立政権の枠組みは崩壊の危機にさらされている。 ショルツ氏はテレビ演説で、財務相の解任を発表し、「我が国への被害を防ぐために必要だった」と説明した。 解任の前には、ショルツ氏が率いる社会民主党(SPD)とリントナー氏が率いる自由民主党(FDP)、緑の党との間の政治的な交渉が数日にわたり続いていた。 財務相解任の発表後、リントナー氏はFDPの連立政権からの離脱を発表した。緑の党は引き続き、連立政権に残る。 ショルツ氏は、来年1月15日に信任投票を実施する考えを明らかにした。これにより、来年3月にも総選挙が実施される可能性がある。ショルツ氏は引き続き来年1月15日まで首相の座にとどまり、重要な法案の成立を目指す考えを明らかにした。ショルツ氏は経済や国防に関連した法案の成立に向け、野党のキリスト教民主同盟(CDU)と協議を行う考えを示唆した。 今回の解任劇は、連立を組む3党の中でドイツ経済の将来像について意見が対立したことで引き起こされた。 リントナー氏は財務相から解任される前、「ドイツ経済の転換」と題した18ページにわたる論考を公開し、論争を呼んでいた。地元メディアによれば、その論調や内容が連立のパートナーとしての立場と矛盾していることから、連立政権に対する「離婚届」との見方が出ていた。