高橋藍、課題に挙げた「終盤の勝負どころで1本を取り切れる力」を発揮 目指してきたファイナルへ
◆バレーボール男子 ▽イタリア1部 セリエA プレーオフ準決勝第5戦 モンツァ3(25―18、25―22、23―25、24―26、17―15)2トレンティーノ (14日、イタリア・トレンティーノ) 日本代表の高橋藍(らん、22)が所属するモンツァが、23季ぶりの決勝進出を決めた。3戦先勝のプレーオフ(PO)準決勝第5戦で、レギュラーラウンド(RR)1位のトレンティーノをフルセットの末に破り、3勝2敗で競り勝った。全セットで先発した高橋が最終セット15―15から、2連続でスパイクを決めて決着。19得点で今季5度目のMVPに輝き、チームを大舞台へ導いた。ペルージャとの決勝第1戦は、18日(日本時間19日)に行われる。 * * * イタリアへと出発した昨年10月、高橋は五輪金メダルへの課題に「終盤の勝負どころで1本を取り切れる力」を挙げた。続けて、「ファイナルを経験したことがないので目指したい。経験したことがない舞台で力を発揮できれば強くなれる」と語った。あれから半年、各国代表とのし烈なポジション争いが繰り広げられるモンツァで定位置を奪い、PO決勝進出を決める「2点」をたたき込んだ。まさに有言実行。エースの風格が漂う圧巻のプレーだった。 イタリア1季目の序盤は守備専門のリベロでの出場もあった。攻撃に参加できず、悔しさをにじませながらも、イタリアに行って備わった「ポジティブ思考」で前を向いた。コート内外で課題を明確にし、手を抜かずに乗り越えてきた22歳。力強い成長曲線を描きながらパリへの道を歩んでいる。(バレー担当・宮下 京香)
報知新聞社