高橋陽一さん、キャプ翼で世界平和「これからも描き続けていきたい」…澄和Futurist賞受賞
漫画家の高橋陽一さん(64)と指揮者の佐渡裕さん(63)が29日、東京・千代田区の東京會舘で行われた第9回「澄和Futurist(とわフューチャリスト)賞」の表彰式に出席した。 一般財団法人澄和が主催する同賞は、「非戦・平和関連」「環境保護」「社会貢献」をテーマに活動を続けてきた個人や団体を表彰するもの。これまでに女優の吉永小百合、映画監督の山田洋次さん、シドニー五輪女子マラソン金メダリストの高橋尚子さん、女優の黒柳徹子、演出家の宮本亞門さんらが受賞した。 高橋さんは1981年にサッカー漫画「キャプテン翼」の連載を開始。以来43年間にわたって描き続けた同作を通じて、世界中の少年少女に夢と希望、平和への思いの大切さを伝えてきたことが評価された。作中で主人公の大空翼が「サッカー世界平和宣言」をする姿を描いた高橋さんは「このシーンを描くことによって、自分の漫画の中に世界平和がひとつの大きなテーマとなった。これからの創作活動の中でも描き続けていきたい」と話した。 佐渡さんは、一般公募の1万人による合唱コンサート「1万人の第九」の総監督・指揮を20年以上務め、人々が歌い、演奏することで心を通わせ、生きる喜びを共に感じる機会を創出。さらに小学生から高校生で構成された「スーパーキッズ・オーケストラ」の芸術監督も務めるなど、音楽による社会貢献に取り組んできた世界的指揮者は、「延べ25万人と第九をやってきた。これからも感動を皆さんに届けていきたい」と意気込んだ。 なお、澄和平和活動賞には「はだしのゲン」を題材とした講談を1000回以上口演してきた、講談師の神田香織さん(69)が選ばれた。
報知新聞社