闇バイト「受け子」の後悔 借金300万円「危ない橋」で懲役3年 指示役消え「悔しい」
その日はホテルに宿泊。宿泊代も、振り込まれる予定だった。大阪で2件目の犯行も重ねたが、3件目の家のインターホンを押したところで声をかけられた。私服警察官で、その場で逮捕された。つないでいた男との電話はいつの間にか切れていて、警察署に到着した頃にはテレグラムのやりとりも、すべて消えていた。指示役がその後の捜査で判明したかも分からない。
詐欺と詐欺未遂の罪で起訴され、懲役3年の判決を受けた。勤務先は懲戒解雇。ようやく被害者への申し訳ない気持ちが芽生え、服役中は日記に反省や更生を誓う言葉をつづり続けた。昨年8月に出所。ギャンブル依存症患者らを支援する団体に身を置き「社会復帰」の機会を模索している。「今もどこかで闇バイトの犯罪が続いていると思うと悔しい」。男性は絞りだすように語った。(梶原龍)