「文系か理系か…」高校生が迫られる大きな選択 考えるべき5つのポイント
高校生になると、早々に迫られるのが文系と理系のどちらを学ぶのかという進路選択です。文理の選択が、その後の大学選びに大きくつながります。親子で一緒に真剣に考えたい、文理選択のポイントをまとめました。 【写真】「内々定が9割」…理系はやはり就活に有利? 専門家「女子は特に確保したい人材」
ポイント1:「文理選択」の主な基準を知る
リクルートの赤土豪一さんは、文系・理系の選択について、以下の観点から考えてみることを勧めています。 ① 「将来やりたいこと」を意識する ② 「学びたいこと」から絞る ③ 「入試に必要な科目」を視野に入れる ④ 「好き」や「得意」から選択する 学校によっては、高校1年の夏休み明けに文系、理系の希望調査を行うところもあるので、早めに考えてみることが大切です。
ポイント2:文系、理系の入試科目を知る
文系と理系の大きな違いは、一般選抜の入試科目です。図のような違いがあります。 国公立大学を受けるには、文系でも理系でも数学は「数Ⅰ・A」「数Ⅱ・B・C」を学んでおかなければなりません。ただし、「数I・A」だけで共通テストを受けられる文系の国公立大学もあります。
ポイント3:「数学が苦手」だからといって、私立文系を選ぶのは得策ではない
国公立大学志望の場合、2024年時点では文系でも「数Ⅱ」「数B」(25年以降は「数C」も追加)までは履修しておかないと、受験できません。私立文系志望の場合、高校によっては「数Ⅰ」「数A」のみの履修というところもあります。 数学が苦手だからという理由で、私立文系を志望する人が少なくないようですが、高校時代に数学の基礎力を養うことは、情報化が進む最近の社会では後々、役に立ちます。数学を早々と“捨てる”のは、得策ではありません。
ポイント4:文理の変更はハードルが高い
文系と理系とでは入試科目が異なるため、文系から理系、あるいは理系から文系へ変更するのは簡単ではありません。特に文系から理系に変えるのは難しいと言われています。最初によく検討することが大切です。また、どちらかと絞りきれない場合、いま増えている文理融合型の学部を選ぶのも一考です。
ポイント5:理工系の女子を増やそうとする動き
日本では理工系に進む女子が少ないことが課題になっていますが、その対応策として「女子枠」を設置する大学も増えています。また、ITと文系の学問を掛け合わせて課題解決する力が必要とされているため、文系でもITを学んでおくことが必要になっています。
朝日新聞THINKキャンパス