押し寄せる難題の克服には「ガバナンス4.0」が不可欠だ
「ダボス人」CEOは多くの活動家から非難される対象だ。2020年1月のダボス会議にはグレタさんの姿も(写真:ブルームバーグ)
ポストコロナを見据えて、意思決定の方法を進化させるべきと説く(原題は Envisioning Governance 4.0 )。著者のクラウス・シュワブ氏は、毎年1月にスイスのダボスで開催される会合で知られる世界経済フォーラムの創設者・会長。『The Great Narrative: For a Better Future(偉大な物語―より良い未来のために)』(2022年)の共著者である。 © Project Syndicate 1995-20212022年は、新型コロナウイルス・パンデミックとそれがもたらした無数の危機がようやく収束に向かうかもしれない。しかし、その最良シナリオにおいても、気候変動対策の失敗から社会の結束力の低下まで、新たな課題が津波のように押し寄せようとしている。これらの課題に対処するためには、リーダーは従来とは異なるガバナンスモデルを採用する必要がある。 組織のガバナンスがうまくいっているときには、私たちはガバナンスにほとんど注意を払わない。それらは経済や実質的に社会秩序のすべての側面を支える、目に見えないインフラにすぎない。20世紀後半の「それなりの」ガバナンスは、所得の増加と社会の平和をもたらした。
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クラウス・シュワブ