マーベル最新作“嫌われ者の魔女”アガサが言葉巧みに扇動…“謎の少年”の正体も気になる「アガサ・オール・アロング」始動
ドラマ「ワンダヴィジョン」(2021年)で初登場し、最後にワンダに全ての魔力と記憶を奪われてしまった稀代の魔女、アガサ・ハークネス(キャスリン・ハーン)が主人公のマーベル最新ドラマ「アガサ・オール・アロング」。第1、2話が一挙配信された9月19日の1週目ではアガサの現在の様子と魔力を取り戻すために動きだすまでが描かれた。アメリカ最大級のレビューサイト「Rotten Tomatoes」ではプロ・アマともに満足度80%前後を記録し、高評価を得ている。今回は2話までを振り返りつつ、本日9月26日(木)配信の第3話を見る前に押さえておくべきポイントをまとめて紹介する。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】アガサの“扇動”で集まった魔女団により“魔女の道”が開く…怖くてワクワクする描写が続々と展開するマーベル最新作 ■ワンダに記憶を奪われたアガサが警察官に!? ドラマ「アガサ・オール・アロング」は、アガサがワンダ・マキシモフ(エリザベス・オルセン)に魔力と記憶を奪われてから3年後から始まる。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)上で説明すると、ドラマ「ワンダヴィジョン」、映画「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」(2022年)後の世界となる。 その世界でアガサは、ワンダが作った理想の街“ウエストビュー”の警察官になっていた。身元不明の女性の殺人事件の捜査のために街の人々に話を聞いていくが、住人は「ワンダヴィジョン」とは別人になっているようだ。隣人のハーブは警察の同僚。ヴィジョンの会社の同僚は古物商。そして、街のリーダー的存在の女性は、図書館司書になっている。彼らはワンダの魔法から逃れ、本来の姿に戻ったのかとも思われたが、違った。「ワンダヴィジョン」のようにアガサも架空の物語の主人公になっていたのだ。 実際のアガサは警察官ではなく、ワンダが街を去ってからずっと記憶をなくした女性として、“ウエストビュー”で生活していたらしいのだ。そんな彼女がある人物の登場をきっかけに、記憶を取り戻すことになる。それが殺人事件の容疑者として、警察官のアガサが捕らえた謎めいた“ゴシック系の少年”(ジョー・ロック)だった。彼は何らかの目的のために“魔女の道”に行きたがっており、最強クラスの魔女だったアガサに頼みにきたのだ。 ■嫌われ者のアガサが復活のために、言葉巧みに仲間を集う だが、アガサの立場は複雑だった。「ワンダヴィジョン」の第5、6話で明らかになった通り、アガサは母親と仲間から処刑されそうになるも、逆に返り討ちにしたことから“セーラム・セブン”と呼ばれる魔女団から常に追われていた。「アガサ・オール・アロング」第1話の劇中劇にFBI捜査官役で登場した魔女のリオ・ヴィダル(オーブリー・プラザ)も彼女の命を狙う1人で、記憶を取り戻した瞬間を狙うためか、彼女に接近してきたようだ。 そのような状況の中で記憶を取り戻したアガサは、強大な力の源であった“禁断の書”「ダークホールド」をワンダに奪われたことも知る。そして力を取り戻すには“魔女の道”へ行かねばならないのだが、そのためには仲間の魔女団が必要だと分かり、第2話で現代にいる魔女たちを言葉巧みに勧誘するのだった。 予言者であるリリア・コルデルー(パティ・ルポーン)の予言に基づいて、薬の調合ができるジェニファー・ケール(サシェア・ザマタ)、腕っぷしの強いアリス・ウー・ガリヴァー(アリ・アン)、そしてガーデニングが好きだったことから“緑の魔女”として、アガサのご近所さんのミセス・ハート(『ワンダヴィジョン』時代の呼び名)ならぬシャロン・デイヴィス(デブラ・ジョー・ラップ)がスカウトされた。何も知らないシャロンを除く3人は生活に行き詰まっていたことから仕方なく、と同時に魔女の道に希望を持ってやってきたようだ。アガサはこうして“死の道”と恐れられる魔女の道の果てを目指す旅に出る。 ■実はアガサを誘導している?謎多きゴシック系の少年 第3話を見る前に、今一度確認しておきたいことがある。それはゴシック系の少年のことだ。彼がアガサに名前を言おうとすると何らかの魔術で口が塞がれ、自己紹介を始めると急にチューニングが乱れたかのように聞こえなくなってしまう。 何者かにかけられた魔術or呪術によるもののようだが、彼の生い立ちとも関係がありそうで、そこにも大きなが驚きがあると思われる。つまり、今後の注目ポイントはアガサの復活とアガサならではの裏切り、そして少年の正体となりそうだ。 「アガサ・オール・アロング」は、毎週木曜に1話ずつディズニープラスで配信中。 ◆文=及川静