韓国Z世代の人気ラッパー、イ・ヨンジが語る「Small girl」と坂口健太郎のこと
<EXOのD.O.(ド・ギョンス)が参加したヒット曲「Small girl(feat. D.O.)」に込めたイ・ヨンジ自らの経験>
韓国のZ世代を代表するヒップホップアーティスト、イ・ヨンジ(22)。2019年配信の高校生ラップバトル番組『高等ラッパー3』で女性初の優勝者となり、同年デビュー。深く伸びやかな歌声にステージ映えするスタイル、ダンスもこなしバラエティーも得意という多才さで絶大な人気を誇る。 ■【動画】ヨンジの4つの動画をまとめて見る 11月末に大阪で開催された世界最大級のKポップ授賞式「2024 MAMA AWARDS」では、バーチャルアイドルのPLAVEとの意表を突いたコラボレーションを披露した。式では彼女が舞台に現れるたびにひときわ大きな歓声が上がり、注目の高さがうかがえた。 MAMAのステージ直前のヨンジに、自身のヒット曲や今後の目標について、本誌・大橋希が話を聞いた。 ◇ ◇ ◇ ──多くのアーティストが集うMAMAはあなたにとってどんな場所? 私は受賞というより、他のアーティストがどんなステージをするかを見学するために来ました。授賞式というのは多くのアーティストがこのために1年間頑張ってきて、自分の全てを見せようとエネルギーを注ぐ場だと思う。そこに使われた資本、つまり舞台セットやパフォーマンスを全部目に焼き付けたいですね。 ──アーティスト、クリエーター、バラエティータレントと多方面で活躍しているが、どの自分が一番好き? 新しく挑戦したいことは? やっぱりアーティストとしての自分が一番好き。ただ、その時々で役割は変わっても、その状況に没入しています。 機会があれば演技にも挑戦してみたい。実際にオファーもいただいたのですが、いま忙しくて引き受ける余裕がなく、お断りしてしまいました。とてもやってみたかったのですが。 ──24年6月に発表したミニアルバム『1 6 Fantasy』のリード曲で、大ヒットした「Small girl(feat. D.O.)」について聞かせてほしい。 恋愛することを難しく思っている若者たちの歌で、自分の経験から生まれたものです。 私は身長が175センチあって、男の子と付き合うとなるとだいたい身長が同じくらいになる。ある日、彼と手をつないで歩いていたら身長155センチくらいの女の子と会って。その子が彼の横に来たとき、身長差にちょっと嫉妬したんです。 普段はそんなことを思うほうではないけれど、なぜかそれを見たときはおかしな気持ちになった。 たぶん、こういう些細なことでプライドが傷つく経験を誰でも一度はしたことがあるはず。それを率直に、かわいく表現してみようと思って、家に帰ってすぐに歌にした。30分もかからなかったです。 身長が高い低いという問題ではなくて、「自分自身に何か欠点があっても、それが愛に影響はしない」ということを歌っている。 でも背が高いのって、めっちゃかっこいいことだと思う。私もできるならもっと大きくなりたい(笑)。 ──EXOのD.O.(ド・ギョンス)に参加してもらうため、所属事務所の代表に直接電話をしたとか。 EXOがデビューしたとき、自分は11歳だった記憶があるけど、誰もが憧れる存在だった。ギョンスさんの歌声がすごく好きだし、彼は(ミュージックビデオに必要な)演技もできるのでぴったりだと考えた。彼がいないとこの歌は出せない、という思いだった。