「男児含むこどもの性被害に対応」こども政策担当相に単独インタビュー【こども・若者の性被害をなくそう】
■既存のSNS相談・24時間ダイヤル活用も
Q.こどもや若者にとって身近なSNSを通じた相談窓口の設置や夜間含めた24時間の相談体制確保は可能か? A.はい、まず若い世代にとってはSNSの相談窓口の方が利用しやすい、匿名性というのも確保されますので、利用しやすいのも事実です。実際に合同会議のヒアリングで、三重県からLINEでの相談者数が増加しているという報告もいただきました。このため緊急対策におきましては、都道府県等が設置をしておりますワンストップ支援センターにおけるSNSの相談方法の導入支援、これを行うと同時に、内閣府が実施をしておりますSNS相談「Cure time(キュアタイム)」というものがありますけれども、このさらなる周知などを行って、SNSの相談を推進をしてまいりたいと思っております。24時間相談対応については、ワンストップ支援センターにつなぐことができる#8891 (はやくワンストップ)では、既に24時間相談することが可能となっております。しかし、まだ24時間対応できること自体知られてないということもあるので、これらの相談窓口についてこれまで以上に周知徹底を図っていきたい。
■「ジャニーズ事案の報道以降、性被害の関心高まったのは事実」
Q.文化芸術分野の相談窓口では、どんな人材がどのように対応に当たるのか? A.ジャニーズ事務所の事案が報道されて以降、こどもや男性の性被害に関する社会的な関心が高まっていることは事実であります。こうした背景の中で、より一層対策の強化を求める声が高まっているというふうに私どもも受けとめております。今般の緊急対策におきましては、個別の事案について対応するものではありませんが、同時に合同会議のヒアリングにおきましては、有識者から、文化芸術分野におけるハラスメントの状況とか、その対策の必要性などについて指摘も頂戴しました。こうした指摘を踏まえまして、まず、雇用関係や師弟関係にある事犯への取り締まりの強化をお願いしますし、男性・男児のための性暴力被害者ホットラインの新設も行う。その上で、文化芸術分野における相談窓口の設置もパッケージとして組み込んだ。この文化芸術分野の相談窓口の対応者は、文化芸術分野に詳しい弁護士が契約やハラスメントを含むトラブル等に助言を行うこととしたい。なかんずく性被害への対応については、被害申告とか心理的支援など具体的な相談内容に応じて、警察やワンストップ支援センター等の関係機関を案内する仕組みを同時に構築をすることで対応させていただきたい。