一番福は高校生「福を能登の方たちにお裾分け」 西宮神社の福男選び
全国のえびす神社の総本社、西宮神社(兵庫県西宮市)で10日早朝、開門神事「福男選び」があった。 【写真】記念撮影に応じる一番福の大岸史弥さん(中央)、二番福の小松勇輝クワァベナさん(右)、三番福の矢吹彰大さん=2025年1月10日午前6時51分、兵庫県西宮市、伊藤進之介撮影 十日えびすにあわせた神事で、午前6時の開門と同時に約5千人が約230メートルの参道を駆け抜け、参拝一番乗りをめざした。 一番福となったのは、同県宝塚市の高校2年生、大岸史弥さん(17)。「自分の福を、能登の被災地の方たちやたくさんの人にお裾分けしたい」と話した。 1995年の阪神・淡路大震災では、西宮神社も被災。本殿が傾き、社務所や国指定重要文化財の大練塀(おおねりべい)などが倒壊した。 今年の神事には、能登半島地震で被災した須受八幡宮(石川県珠洲市)の神職、小林隼也さん(31)が裏方として参加した。スタート地点の表大門(通称赤門)を開ける大役を担った。 小林さんは「全国から能登へ寄せられたご支援に感謝し、復興への扉を開くつもりで精いっぱい務めました。熱気と温かな励ましと福を、能登に持ち帰ります」と笑顔で話した。(真常法彦)
朝日新聞社