鶴田真由さんの「軽やかに生きる」コツ。食事は品数が少なくても、丁寧につくったものを食べる
夫婦で着眼点が異なるのも、映画を観る楽しさ
自分が属するコミュニティとどうつき合っていくか、そこに違和感を感じたときにどうやって離れるか…。それを考えさせられるのが、現在放送・配信中の「連続ドラマW 誰かがこの町で」です。ドラマは一見平和な新興住宅地を舞台に、同調圧力の恐ろしさを描いた社会派ミステリー。鶴田さんが演じる弁護士の岩田喜久子のもとに、「消えた家族を探してほしい」と若い女性が訪ねてきたことから物語は始まります。 「過去と現在、2つの時代を行き来しながら、ある一家の失踪事件と、過去の誘拐致死事件がつながっていく。それぞれのストーリーがバラバラのようで、最後に集約されて1つの織物のようになっていく、巧みな構成がすばらしいなと思いました。WOWOWの『連続ドラマW』シリーズならではの黒の効いた映像も、重厚感を生んでいますよね」 ドラマや映画は、見る人を映し出す「鏡」のようなもの、と鶴田さん。同じ映画でも、そのときの自分の年齢や環境、心理状態によって感じ方が変わるのも、観る醍醐味だと話します。 「たとえば私は、どうしても登場人物の心の動きを追ってしまうので、細かい所まではそんなに見ていないんです。だから夫と映画を観ていると、夫が『ああ、あそこで置いたコーヒーカップがここでつながるのか!』なんて言ってても、私は『コーヒーカップなんて置いてあった?』ってピンときていなかったりして(笑)。『なんでそこを見てないの?』って夫に巻き戻されたりするんですけれど、私はそれが分からなくても楽しめる(笑)。同じものを観ていても、人によって着目しているポイントが違うのも、ドラマや映画のおもしろさですよね」
ESSEonline編集部