ザックジャパン ギリシャ戦のメンバーをどう変えるべきか?
初戦負けから逆転するための条件
W杯が32チームで行なわれるようになった98年フランス大会以降の4大会で、初戦を落としてもグループリーグを突破できたのは、4チームしかいない。02年日韓W杯のトルコ、06年ドイツ大会のガーナとウクライナ、10年南アフリカ大会のスペインだ。 【写真特集】ワールドカップブラジル大会
その4チームに共通するのが、2戦目を迎えるにあたり、初戦からスタメンを2人以上入れ替えている点だ。例えば、前回大会のスペインは初戦でスイスに0-1で敗れた。ボール支配率は60パーセントを越え、内容面でそこまで悪かったわけではなかったが、それでもホンジュラスとの第2戦ではイニエスタとダビド・シルバをスタメンから外し、ヘスス・ナバスとフェルナンド・トーレスを先発で起用した。 W杯のような短期決戦の場合、早急に立て直さないと、そのままズルズル行ってしまって、気づいたときにはグループリーグが終わっていた、ということになりかない。悪い流れを断ち切り、チームをリフレッシュさせるのに効果的な手立てのひとつが、メンバーの入れ替えだ。 W杯に匹敵するビッグトーナメントであるEUROでも、その効果は見て取れる。自国開催のEURO2004でポルトガルはギリシャとの初戦に0-1で敗戦。ときの指揮官、スコラーリ(現ブラジル代表監督)はルイ・コスタやフェルナンド・コウトらベテランをスタメンから外す大鉈をふるってチームを立て直し、見事、決勝へと導いた。これなどはメンバー変更で劇的に流れを好転させた好例だ。そこで、日本代表である。スコア以上の完敗に終わったコートジボワール戦を経て、ギリシャ戦でのスタメンの変更はあり得るだろうか。 EURO2004のポルトガルのような大胆なメンバー変更はないだろう。コートジボワール戦での敗因は「自分たちのスタイルを出させてもらえなかったこと」(長谷部)。それゆえに、ギリシャ戦ではいかに自分たちのスタイルを出すかがテーマになる。メンバーを入れ替えて臨むより、現時点でのベストメンバーとして送り込まれたコートジボワール戦のメンバーがそのまま「原点回帰」に挑むと考えるのが自然だろう。