交流戦中止のプロ野球は約2か月後の6月中旬に開幕できるのか?
プロ野球は17日、オンラインで12球団代表者会議を開き、5月26日からスタートする予定だったセ・パ交流戦の18試合を中止することを決めた。交流戦の中止は初。必然的に143試合のレギュラーシーズンの維持はできなくなり、最大でも今季のレギュラーシーズンは125試合となる。 NPBサイドの「4月下旬から5月上旬に開幕日を決める」というスタンスは不変だが、交流戦の払い戻しに応じるということを考えると、交流戦が行われる予定だった日程にレギュラーシーズンの試合を入れ込むことは難しい。では開幕日はいつが想定されるのか? 交流戦明けのレギュラーシーズンの再開日は6月19日だった。本来なら、この日が開幕の第一候補となるのかもしれないが、125試合を維持するには、3、4、5月に行われる予定だった55試合をどこかにあてはめなければならない。1年延期となった東京五輪用に空けておいた7月21日から8月13日までの空白に試合をフルにつめこむとしても、せいぜい21試合。まだ34試合が足りない。そう考えると交流戦の予備日として空けてあった6月15日から6月18日の4日間も無駄にはできない。ここに最低、3試合は組み込みたいのが本音だろう。6月15日、或いは、この日が月曜日のため6月16日の火曜日の開幕案が第二候補となるだろうか。 新型コロナウイルスの感染拡大は収まらず、16日に政府は「緊急事態宣言」の全国拡大を発令した。各球団共に5月6日に「緊急事態宣言」が明けるまでは、全体練習の解禁は難しいとの認識を共有しているが、このタイミングで全体練習が再開できるのであれば、練習試合も含め、6月15日に開幕を想定すると、1か月以上あり、十分に調整は間に合う。 だが、開幕を想定できない…という現状がある。 問題は、新型コロナウイルスの収束状況である。この日は、東京都で1日あたり過去最多となる201人の新たな陽性反応が出て、全国では、新たに503人の感染者が確認された。最初に7都府県に「緊急事態宣言」が発令されて10日間が経過したが、その効果はまだ見られない。 6月中旬の段階で1万人以上となる大規模イベントの開催が許される状態にまで回復しているかどうか。 プロ野球の社会的な責任を考えると、政府、或いは、都道府県から「自粛要請」が出れば従わざるを得ない。