電動化+コンバーチブル クラシックなオープンSUV 旧型レンジローバーを大改造
「レンジ」大好き英国人 今度はコンバーチブル化
英国のレストモッド企業ルナズ・デザインは、旧型のレンジローバーをベースとする電動コンバーチブルSUVを公開した。ドライブトレインから内装まで広範囲に及ぶアップグレードが施されている。 【写真】旧車のレンジローバーが電動コンバーチブルに【ルナズ社の最新レストモッドを写真で見る】 (6枚) ルナズはこれまで、ロールス・ロイス・ファントムV、ジャガーXK120、ゴミ収集車などのレストアおよびEVコンバージョンを手掛けてきた。今回のモデルはその最新作である。 既存のレンジローバー・クラシックをベースに、5000時間に及ぶテストと開発が行われたという。電動ドライブトレインへの換装とルーフの改造に伴い、ボディとシャシーは剛性を保持するために「大幅に補強」されている。 エクステリアは、1983年の映画『007/オクトパシー』でジェームズ・ボンドが運転したレンジローバー・サファリにインスパイアされたという。 一方で、インテリアの開発には1000時間を費やした。人間工学的および技術的に見直しを行い、センターコンソールは3Dプリントで作られている。このコンソールは今後すべての電動レンジローバーに採用される予定で、現在さらに50台の生産枠が用意されているという。 センターコンソールには防水のウォールナット材、シートは水や塩素に強いレザーを使用する。外装に合わせてブルーのトリミングが施されている。 インフォテインメント・タッチスクリーンはスマートフォンのミラーリング機能に対応し、HVACコントロール用の回転ダイヤルとUSB-Cポートを備えている。 搭載される電気モーターは、最高出力380psと最大トルク62.2kg-mを発生する。 車両重量は未公表だが、スプリングとダンパーを強化し、ブレーキも大型化している。 ルナズの創設者デビッド・ロレンツ氏は次のように語っている。 「このレンジローバーでは、細部までこだわった当社の厳格なアプローチが、遊び心のあるアイコンにも適用できることを示しています。今回の電動レストモッドは、レンジローバー・クラシックを実用性と現代的な内外装デザインとの融合へと昇華させるものです」
ジョナサン・ブライス(執筆) 林汰久也(翻訳)