EURO制覇&プレミア優勝、敗れた試合は『1』…バロンドール初受賞のMFロドリ「長い間の努力の賜物」
2024年のバロンドール賞を受賞したMFロドリ(マンチェスター・シティ/イングランド)が胸中を明かした。28日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。 パリ・シャトレ劇場で、新たな“世界最高選手”が誕生した。1996年6月22日生まれのロドリは現在28歳。ビジャレアルでプロキャリアを始めると、カンテラ時代に在籍したアトレティコ・マドリードを経て、2019年夏にマンチェスター・シティに加入した。2023-24シーズンは公式戦50試合出場・9得点14アシストを記録し、プレミアリーグとクラブワールドカップ制覇に大きく貢献。そして、スペイン代表として臨んだ先のEURO2024で、大会最多4度目となる優勝を母国にもたらした。所属クラブとスペイン代表を合わせると64試合に出場。負けた試合は『1』。フットボール界において、最も権威ある個人賞を受賞するのに、文句なしの活躍だ。 スペイン人として、64年ぶり史上3人目の受賞となったロドリ。そんな同選手は、授賞式にて「信じられない夜だ。フランスフットボール誌やUEFA、僕に投票してくれた皆さん…多くの人に感謝したいことが沢山ある。僕自身や家族、そして母国にとって特別な日。人生で一番大切な人であるローラ、ありがとう。今日は8回目の結婚記念日で、キミがいなければこの旅はなかった」と心境を語りつつ、以下のように続けている。 「これは僕だけでなく、スペインフットボール界にとっての勝利なんだ。(アンドレス・)イニエスタ、シャビ、イケル(・カシージャス)、セルヒオ・ブスケツ…。この賞に値しながらも、手にすることは叶わなかったレジェンドたちを輩出した母国、そしてミッドフィルダーというポジションの勝利でもある」 「今日、多くの友人が僕にメッセージをくれた。『フットボールが勝利した』と、『多くのミッドフィールダーに光を与えてくれた。これまでは影の中で仕事をしてきたけど、今日、それが脚光を浴びることになる』とも言ってくれたよ」 また、授賞式を終え、メディア対応を行なったロドリは「いつ受賞を知ったか? 僕は何も知らなかったよ。すごく意味のあること。長い間の努力の賜物だ。国にとっても、チームにとっても大きな意味がある」と告白。続けて「50歳、60歳になったとき、僕はより自覚するだろう。バロンドールが何を意味するのかを知っているし、それを獲得できるのはひとりだけということも。『我々のフットボール観を変えたスペイン人がいる』とね。今夜の受賞が、スペイン人にとって大きな意味を持つことを願っている」と思いを馳せている。 今回は、長年に渡ってフットボール界を牽引してきたFWリオネル・メッシと、FWクリスティアーノ・ロナウドの両者が、21年ぶりにバロンドール候補者から外れていた。果たして、ここがフットボール史の“ターニングポイント”なのだろうか。数十年後、ロドリの受賞がどのように語り継がれているのかに期待しよう。
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