【Like~an~Angel ライヴ映像配信記念 特集3(全3回)】 まだ見たことがない景色を探して Like~an~Angel飛躍の軌跡を振り返る
個々のメンバーが魅力的な、全員が光るバンドへ
毎回、メンバー個々のキャラクターを引き出すようなスタイリッシュなスタイリングも印象的なライク。これを担当しているのは、自らSTEALTH STELL’Aというファッションブランドのクリエイティヴディレクターを務めるtetsuya。ファッション同様、1stライヴではそんなtetsuyaが中心となっていたMCもどんどん彼の手を離れ、いまではrenoとhibikiが絶妙なトークを繰り広げる“REMEMBER ME”という漫才(笑)ユニットまで誕生。 日本語がしゃべれないjekyllと英語が苦手なrenoのヘンテコなからみあい、紅一点であるsakiはバンド内ではヘドバン番長である反面、それ以外では親しみやすいファンサを繰り出すなど、メンバー各々が自身をどんどんアピールするようになっていった。プレイ面でも、そこは明らかに変わった。 バンドが立ち上がった当初は、ラルクのレアな楽曲が聴けることに加え、tetsuyaの複雑なフレーズを屈指し、リズム隊というイメージを飛び越えて、華やかなパフォーマンスとともに歌うベースをこのシーンに確立していった超絶プレイ。それが間近で見られるというのが大きな動機となって、ライクを観にくるファンが圧倒的に多かった。だが、現在のライクはメンバー全員から目が離せない。日本語は話せないながらも日本語の歌詞をすべて暗記し、発音もパーフェクトな状態で、アップテンポから壮大なバラードまでその世界観を構築しながら歌うjekyllのヴォーカル力は、いつの間かこのバンドの基盤を支える大きな柱となり、その存在感はライヴを重ねるごとに圧倒的なものに。 さらに、ViViDやソロ、サポートで腕を磨いてきたrenoと、Mary’s Blood やNEMOPHILIAを始め国内外のメタルシーンでキャリアを積んできたsaki。その2人が、役割をうまく振り分けて織りなすツインギターならではのサウンド感。現在所属しているヴィジュアル系メタルバンドの摩天楼オペラを始め、自慢の高速パワードラムで様々な現場で活躍中のhibikiが、派手なパフォーマンスとともに繰り出すパワフルなドラミングに合わせて、どんどんたくましさを増していくtetsuyaのベースの音色、フレーズ。それらすべてが絡み合って1つのグルーヴとなり、今回のツアーの「いばらの涙」や「GOOD LUCK MY WAY」などに見るダイナミックなパフォーマンスが生まれていったのだ。 こうして、いままさにラルクの楽曲をコピーしながらも、4人編成のラルクでは味わえない“ライクサウンド”というものを手にしてしまったLike~an~Angel。彼らがコピーバンドという肩書をはみ出していった姿は、U-NEXTのライヴ配信で見られるので、ぜひそこで確認してみてほしい。そうして、今後このライクが、バンドとしてどう飛躍していくのか。その大切な一歩目を踏み出す姿を、2025年4月26日、東京・EX THEATER ROPPONGIで開催するワンマンライヴで確認してほしいと思う。 ■Like~an~Angel CLUB CIRCUIT 2024 L'Arclassic ライヴ配信:11月10日(日)19:30~ライヴ終了まで 見逃し配信:配信準備完了次第~11月24日(日)23:59まで 【出演】 Like~an~Angel Vo.jekyll G.reno G.saki B.tetsuya Dr.hibiki 【配信公演】 10月3日 東京都・Spotify O-EAST 公演 (取材・文/東條祥恵)
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