「小池都政をリセット」蓮舫参院議員が都知事選出馬 無所属で「オール東京のみなさんに支援を」
立憲民主党の蓮舫参院議員(56)が27日、党本部で記者会見し、東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)へ無所属で立候補すると表明した。小池百合子都知事(71)が自民と協力体制を敷いて3選出馬すると見越し、さっそく「自民党政治に手を貸す小池都政をリセットする」と口撃。ともに党代表を務め、報道番組のキャスターの経験もある“女帝”2人が、初夏の東京をバチバチに熱くする。 「私蓮舫は、この夏予定されている東京都知事選挙に立候補いたします」。トレードマークの白スーツで会見に現れると、歯切れのいい口調で都知事選への出馬を宣言した。「広範な支援をいただきたいので、無所属での立候補となります」と明言。「オール東京のみなさんに支援をいただければと」と非自民勢力の団結を呼びかけた。 蓮舫氏がまず触れたのは、都政とは一見関係がない自民党のことだった。「裏金議員、政治と金の問題、これらの対応が急務です」と熱弁。返す刀で「自民党政治の延命に手を貸す小池都政をリセットしてほしい。その先頭に立つのが私の使命」とアピールし「反自民政治、非小池都政。私は東京都知事選にこの姿勢で臨みたい」と決意を述べた。 地域政党「都民ファーストの会」特別顧問を務める小池氏は、29日開会の都議会定例会で出馬表明する見込み。裏金事件で逆風下の自民は、小池氏の立候補を見越して独自候補擁立を見送る公算が大きい。蓮舫氏はこうした動きを見越し、小池氏=自民党の図式で両者を斬った形だ。また、小池氏のカイロ大学歴詐称疑惑には「高い信ぴょう性があるんじゃないかなという感想」としながら「私がどうこう言う立場ではない。ご本人が説明しなければ」とした。 立民や共産党は、市民団体と連携して小池氏への対抗馬擁立に向けた選定委員会を2月に設置。会合を複数回開いており、この日、共産も支援を表明した。関係者によると、当初は著名人の擁立を模索していたが断念。立民が4月下旬の補選で3勝した後、立民への追い風を実感した蓮舫氏が2週間ほど前に出馬を決断したという。蓮舫氏は、過去の参院選でも東京選挙区で100万近くの集票力を持つ。単純計算はできないものの、統一候補となれば都知事選で300万票を獲得する小池氏に届く可能性もある。 都知事選にはこのほか、広島県安芸高田市の石丸伸二市長(41)ら20人以上が立候補の意向を表明している。(樋口 智城)
報知新聞社