息子に「絶対イヤ!」と断られたけど…オープンキャンパス、親だけで行ってもいい?
保護者向けのキャンパスツアーも
産業能率大学や玉川大学をはじめ、保護者向けの説明会などを実施している大学も多くあります。松本さんも、いくつかの私立大学で保護者向けのツアーに参加しました。 「子どもがキャンパスツアーや模擬授業などに参加している間に、保護者は別室で大学の就職サポートや学費や奨学金などについて聞くスタイルでした。ある大学では、受験生の親としての心構えをテーマにした外部講師による講義もあり、なかなか面白かったです」 松本さんは多くの高校生やその保護者向けの情報を発信してきた立場から、オープンキャンパスで親がチェックするポイントについて、次のようにアドバイスします。 「就職実績や就職のサポートについては、しっかり聞いておいたほうがいいと思います。また、私立大学の場合は、研究や授業など教育内容はもちろん、設備や環境、留学制度など、大学ごとの特色を具体的に確認するといいかもしれません。例えば、ICカードで出欠を管理できるシステムがあったりすると、設備が整っていることがわかって納得するものです。子どもはオープンキャンパスの華やかな雰囲気にのまれがちなので、親が冷静に情報収集することが大事だと思います」
「絶対にイヤだ」と断られたら
子どもが親と一緒にオープンキャンパスに行くのを嫌がる場合は、どうしたらいいでしょうか。松本さんと同じ「進研ゼミ高校講座」を担当している永井純子さんは、高校2年の息子とは別に、保護者だけでオープンキャンパスに参加しているそうです。 「本当は息子と一緒に行きたいのですが、『絶対にイヤだ』と断られてしまいました(笑)。息子は友達と参加しているので、私は私で息子に合いそうな大学を探して、オープンキャンパスに参加しています。保護者だけの参加がNGのところは今のところありません。オープンキャンパスは自分の大学時代が思い出されて楽しいですし、夫婦で行くとちょっとしたデート気分に浸れます」 オープンキャンパスでは、子どもが興味を持ちそうな情報を見つけて、帰宅後に話しています。 「ある大学のオープンキャンパスでは、保護者向けガイダンスの場で、就職実績について具体的に教えてもらうことができました。その大学は、学生に人気のある、驚くような有名企業に複数の学生が就職していました。息子には『オープンキャンパスでこんなこと聞いちゃったよ』などと、軽いノリで伝えています。息子がどう思っているかはわかりませんが、進路を選ぶなかで、何かの役に立てばと考えています」 高校生は、学年が上がってくると勉強が忙しくなり、オープンキャンパスに参加する時間を取りにくくなります。その場合は併願校の候補を探すために、親がオープンキャンパスに足を運ぶのもありでしょう。 なお、事前申し込みが必要なプログラムがあることも。人気のプログラムほど競争率が高く、早めに締め切ってしまう場合もありますので、こまめにホームページを確認して、早めに申し込むことをおすすめします。
朝日新聞Thinkキャンパス