古城から2700年前の盾と兜を発見! トルコ随一の豊かな王国の姿が明らかに
トルコ東部、紀元前9世紀から6世紀にかけて栄えたヴァン王国としても知られるウラルトゥ王国が築いた神殿群にあるアヤニス城で、2700年前の青銅の盾3つと青銅の兜1つが発見された。これらの発掘を率いたのは、アタチュルク大学の考古学教授であるメフメット・イシクリが率いる考古学者たち。トルコのメフメト・エルソイ文化観光相が9月7日、インスタグラムとXで公表した。 ウラルトゥ王国は最盛期に、軍事力と金属加工技術の高さで名を馳せた。盾と兜が見つかった神殿群は、ウラルトゥ王国が信奉していた主神ハルディに捧げられていたという。アヤニス城では2023年に、人々が崇拝に用いたと思われる像の運搬に使われた小型のブロンズ製戦車が発見されたばかり。過去にもこのような盾や兜が「十数個」見つかっているという。 1997年から2009年にかけて同城で考古学調査を行ったストーニー・ブルック大学の歴史学教授、ポール・ジマンスキーは今回の発見について、Live Science誌にこう語っている。 「他の遺跡であれば、非常に大きなニュースになる発見ですが、神殿の遺跡からはこれまでも大量の青銅器が発見されています。とはいえ、そのおかげでアヤニス城がトルコで最も豊かな文明を築いたウラルトゥ王国の遺跡であることが証明されつつあります」