沖縄経済、一時まひ 津波警報 避難で欠航や遅配 各社、従業員の安全確保
3日午前に発令された津波警報を受け、県内のスーパー・百貨店では一時営業を見合わせた店舗があったほか、金融機関も臨時休業するなど、企業活動に幅広く影響が及んだ。一部ホテルでは、宿泊客の安全確保のため、チェックアウト時間を延ばす対応を取った。海上、航空の輸送貨物には遅配が生じており、一部で影響は4日以降も続く見通しだ。 【動画】アナウンスが鳴り響き、利用客でごった返す那覇空港
空港や沿岸部に事業拠点を置く物流業界は津波警報の発令で、荷さばきの作業を中断し貨物船は沖合へ避難するなど従業員の安全確保や船舶・航空機の欠航、遅延による影響の対応に追われた。 琉球通運によると、那覇から宮古、石垣向けの海上輸送貨物で一部遅配が生じている。3日午後5時現在、4日以降の運行のめどは立っていないという。大阪、福岡など県外向けは順次、運航を再開している。航空便でも、那覇空港が混雑し予定の航空機に搭載できなかった貨物があった。 航空貨物を取り扱う沖縄NXエアカーゴサービスでも従業員避難や便の欠航、遅延の影響で、一部輸送が4日にずれ込む見通し。 琉球海運では那覇港に停泊中の貨物船3隻が荷揚げや荷降ろしの作業を中断し沖合に避難した。出港が約6時間遅れた福岡行きの便は、到着後の荷役作業が間に合わない可能性があるという。 同社は「海上保安庁の津波対応マニュアルに沿って船舶や乗組員の安全を守ることができたので、まずは一安心だった」と説明。船以外に避難した乗組員も、地上からの連絡で全員の安否確認ができたと胸をなで下ろした。担当者は「素早く行動できるよう独自の細かな行動指針の整備も再検討する必要性がある」と今回の教訓を語った。
南西海運も津波警報を受けて那覇に1隻、宮古島に2隻停泊していた船を沖合に避難させた。 (島袋良太、当間詩朗)
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