「山川穂高よりデカいぞ」…!ソフトバンクの今季最大の補強は「メジャー帰りの“魔改造”コーチ」
チーム本塁打数は18で12球団トップ、チーム打率も同3位(.248)と貧打に泣いた去年がウソのように打ちまくってオープン戦を首位で終えたソフトバンク。開幕カードはパ・リーグ3連覇中のオリックスだったが、2勝1敗と勝ち越した。 「打線はとにかく強力になりました。巨人から移籍したウォーカー(32)もいいですが、やはり山川穂高(32)はホンモノだったなと思います。オープン戦の成績は打率.306、36打数で3ホーマー。開幕戦でオリックスのエース、宮城大弥(22)からいきなりホームランを打つなど、まったくブランクを感じさせませんでしたから。 取材対応も“らしさ”全開。西武時代から“よく喋る”とは聞いていましたけど、他の選手の倍は喋る印象。必ず質問者のほうを見てゆっくりした口調で答える。変なことをしゃべらないよう、考えながら話している風にも見えましたが、ホークス番記者からはおおむね好評でしたね。人たらしな一面を持っているんだなと思いました」(スポーツ紙ソフトバンク担当記者) 近藤健介(30)、柳田悠岐(35)、山川が並ぶ打線は球界屈指の破壊力を誇るが、「課題は投手陣。とくに先発陣」と球団関係者は言う。 開幕投手の有原航平(31)はともかく、43歳の和田毅が2番手に名前が挙がるほど若手が育っていない。 「山川のFA移籍にともなう人的保障でゴタゴタした影響があったかなかったかはわかりませんが、和田は自主トレ時に左ふくらはぎと左わき腹に張りを覚えてスロー調整に。オープン戦でも何度か投げましたがピリッとせず、本人も『全然よくない。原因を探さないといけない』と曇り顔。左手指のマメの影響もあって、結局、開幕ローテ入りはなりませんでした。 期待は3戦目で好投したスチュワートJr.(24)ですね。160キロに迫る直球に加え、改良したというカットボールが『いつでもストライクがとれる』と大きな武器となっている。マウンドさばきも堂々。『数年前の自分でしたら、ちょっと感情が出てしまって自分に怒ったりとか、そういうパターンでボール、ボールっていう流れになりやすかった。だけど最近は、本当に冷静にマウンドの上に立てている』と胸を張っている」(球団関係者) 小久保裕紀監督(52)も「変わった」「今までと違う」と連発。昨年までファームで同じ釜の飯を食ったことも加味すれば、小久保ホークスの申し子になるかもしれない。 そしてなにより頼もしいのが、昨年まで2年間、米大リーグ・レンジャーズのマイナーでコーチ経験を積んだ倉野信次投手コーチ(49)の復帰だ。 日本復帰に際し、倉野コーチはメディアの前で投手王国再建に自信を見せた。 「数年前、ホークスに150キロ超の速球を投げる剛腕が続々と誕生。地味な投手を次々と開花させた手腕から“倉野の魔改造”と呼ばれました。復帰に際して倉野さんは『メジャーで2年間、自分自身を“魔改造”して帰ってきました。(投手陣が)ここまで崩れたのは僕自身にも責任がある。 アメリカと日本のいい部分を融合させて、日本で一番、選手が育つ環境をつくるコーチになりたい。第2、第3の千賀を育てたい』『米国の最先端の技術、コーチングを踏まえながら、日本の良さをミックスさせていけば、米国を上回れる可能性が出てくる』と力強く意気込みを語っていました」(前出・ソフトバンク番記者) 在福メディアでは倉野コーチの復帰こそ「今季最大の補強」と言われているという。開幕3連戦を終えた時点でのソフトバンクのチーム防御率はリーグトップの1.73。倉野コーチの魔改造がジワジワと効果を発揮すれば、ソフトバンクはオリックスの4連覇を阻止する大きな壁となるだろう。
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