不倫継続の末…妻と1歳の娘を殺害した元看護師の渡辺健被告(31)の裁判 殺害された妻の母親が感じた娘への“違和感”
「実家に帰る」と伝えた後に交通事故
母親によると、この電話の後、春香さんへのLINEや電話がつながらなくなったという。この間に春香さんは新潟市南区引越の広域農道でポールに衝突する事故を起こす。 母親: やっと電話がつながった時、春香は「新潟市内で事故を起したが、通りがかった人が助けてくれた」、「純(娘)も乗っていたが、チャイルドシートのおかげで無傷だった」と話していた 検察側: その時の春香さんの様子は? 母親: 何か考えて話している感じではあったが、普段と比べて特に変わった様子はなかった そして午後10時ごろ、母親のもとに春香さんから「警察の事故処理が全部終わった」との連絡が届く。 母親: 私はこの時間から実家のある魚沼に向かうと、夜遅くに到着することになり、心配だったため、きょうは新潟市内の自宅に戻りなさいと伝えた 検察側: それを聞いた春香さんの反応は? 母親: どうしても魚沼の実家に帰りたいと泣きながら訴えてきた。春香は小さいときから泣きながら何かを伝えることはなかったので、びっくりした。一人では危ないと感じたので、健さん(渡辺被告)に連絡して一緒に来なさいと伝えた 検察側: 春香さんはその後どうしたか? 母親: 翌日の午前0時ごろ、魚沼の実家に来た。健さんに抱えられていて、1人では立てない状態、汗もびっしょりとかいていた。靴を履かせたまま布団まで運び、着替えさせると、春香は朝まで寝ていた 検察側: 朝起きた時の春香さんの様子に変化は? 母親: 普段と変わった様子はなかったが、「また、てんかん発作が出たのかもしれない」と言っていた
母親が感じた娘の“違和感”
2月にてんかん発作の疑いで入院していた春香さん。 母親は、そのわずか1カ月後に交通事故を起こし、事故の処理が終わった直後の電話で取り乱したり、実家に到着した際も体調が悪そうにするなど、春香さんに対して、これまでにない“違和感”を抱いていたという。 その違和感は春香さんが交通事故を起こした直後、110番通報した際の警察官とのやり取りを録音したデータにも残されていた。 検察側: 110番通報を聞いたときはどういう印象だったか? 母親: フワフワした感じで質問も耳に入っていないようだった。春香が運転する車が突っ込んで壊したポールの反射板についても、意味が分かっておらず、それについて聞かれても「反射板?」と聞き返していて、話がかみ合っていなかった。へらへらして半笑いで、ふざけているようだった 検察側: 普段とは違う? 母親: 普段は比較的早口で、面白おかしく話す子だった 一方、弁護側は「借金返済のための金を無断で妻の口座から流用していて、妻が銀行などに行けないよう、睡眠薬入りの飲料を提供した」などと主張している。 母親の言葉一つ一つをまっすぐ前を見つめ聞いていた渡辺被告。証人尋問は11月8日まで続く予定だ。 (NST新潟総合テレビ)
NST新潟総合テレビ
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