余喜の朝市「よき交流」 活性化へ空き施設活用 まちづくり協が月1回開催
羽咋市四柳町の旧余喜公民館で25日、住民による朝市が初めて開かれた。余喜地区では昨年3月の余喜小閉校に伴い、住民が「まちづくり連絡協議会」を発足させて校舎や旧公民館など周辺空き施設の活用法を探ってきた。朝市は交流促進と買い物支援を目的に月1回開かれることになり、初回から大勢の来場者が新鮮な野菜や花を買い求め、楽しいおしゃべりに笑顔の輪を広げた。 「よき朝市」の名称で開催し、旧公民館駐車場のテーブルに、出品者が自宅で育てたレタスや花苗、採ってきたばかりのタケノコやフキ、打ち立てのそばなどを並べた。 ●30分で売り切れ 準備段階から高齢者や家族連れが列をつくり、販売開始30分ほどでほぼ売り切れ状態に。住民同士、花の育て方、野菜の調理法についてにぎやかに話し合い、カフェコーナーで茶飲み話に花を咲かせた。 サヤエンドウを14袋出品した公民館長の中村昭次さんは「どれほど売れるか心配だったが、すぐに売れてうれしい。買う人も出す人も楽しい市になればいい」と目を細めた。 地区では旧余喜小の周辺に旧公民館、余喜スポーツセンターのほか、能登半島地震で使えなくなった余喜保育所があり、機能集約や一体化した利活用が課題となっている。 まちづくり連絡協議会は昨年度、旧校舎を中心としたにぎわいづくりに向け、「地域交流」「子育て教育」「安心安全」の3部会でアイデアを検討。公民館が移転入居した旧校舎は防災資機材が搬入されたほか、子ども向けに自習スペースが設けられるなど活用が進んでいる。 第1回の朝市を終え、森武之会長は「手探りで始めたが、大いににぎわい良かった」と笑顔。今後、さらに内容や規模を充実させる方針を示し「学校がなくなったのは寂しいが、生かせる施設があるのはチャンス。住民が集う機会を増やすため、いろいろ実行しながらニーズを固めていきたい」と話した。 よき朝市は11月まで毎月最終土曜に開催する予定。