日通、熊本の半導体倉庫が稼働。TSMC新工場・空港から至近
NIPPON EXPRESSホールディングス(NXHD)は17日、傘下の日本通運が熊本県益城町で半導体産業対応の新倉庫「NX熊本ロジスティクスセンター」(延べ床面積8755平方メートル)を同日稼働させたと発表した。新倉庫は半導体産業が集積する菊陽町や熊本空港が至近。半導体受託製造で世界最大手の台湾TSMCの進出で拡大が見込まれる、半導体関連の物流需要を取り込む。 新倉庫は、既存の熊本支店・熊本総合物流事業所内に新設。熊本空港やTSMCの新工場などが車で15分圏内の至近に位置する。倉庫建物は地上2階建て。空調設備の導入で半導体の保管に最適な温度・湿度を維持。屋内外計40台の録画式監視カメラなどのセキュリティー設備、24時間稼働の非常用発電機を設置する高機能な仕様とした。 半導体関連の装置メーカーの保守部品などの取り扱いが決まっている。24時間365日体制で出荷に応じ、オーダーから2時間以内に部品を届ける。日通は2月に「九州半導体事業所」を新設し、TSMCの新工場を中心とした半導体産業への営業も強化している。 熊本県ではTSMCの半導体製造工場(運営会社=JASM)の進出が決まってから、半導体関連企業の進出が続いている。2月にはTSMC熊本工場が完成すると同時に第2工場の建設も発表。半導体関連企業のさらなる集積が見込まれる。
日本海事新聞社