日本vs中国 試合前日の森保一監督、MF遠藤航会見要旨
19日の北中米W杯アジア最終予選第6戦で中国代表と対戦する日本代表が18日、試合会場の厦門白鷺スタジアムで公式会見を行った。森保一監督とMF遠藤航(リバプール)が出席した。 【写真】「全然違う」「びびるくらいに…」久保建英の9年前と現在の比較写真に反響 以下、森保一監督、遠藤航の会見要旨 ●森保一監督 「インドネシアから移動してきて、昨日からトレーニングを行ったが、選手たちが非常に良い状態をキープしてくれて、チームとして高いモチベーションで準備ができている。明日は思い切ってチャレンジしてほしいと思う」 ●MF遠藤航(リバプール) 「中国に入って、個人としてリカバリーもして、良い準備ができている。チームとしても同じようにしっかりと準備ができているので、アウェーの中で厳しい戦いになると思うが、チームとして最大限の力を発揮して勝ち点3を取れるように頑張っていきたい」 ―(現地記者から森保監督への質問)トレーニングをメディアに公開していたが、自信の表れなのか。どういった経緯があったのか。 森保監督「公開練習に関してはメディアの皆さんへのリスペクトを込めて公開練習をさせていただいている。戦術的なトレーニングはお見せできないが、できる限り我々がやっていることを日本人のメディアの皆さんと共有し、サッカーの発展につなげていけるように、そして一緒に戦えるようにという気持ちでいる。また中国人のメディアの方もいらっしゃったことは存じています。自信というのは、常に我々がやっていることに自信は持っているが、中国のメディアの方にも我々がやっていることをできる限り見ていただき、サッカーという素晴らしいスポーツを発信してもらいたい気持ちでやっています」 ―(森保監督、遠藤への質問)中国には9月に7-0で大勝したが、中国をどのように見ているか。 森保監督「我々がやってきたことに自信を持つということと、さらにレベルアップするためにチャレンジすることを積み上げていかないといけないと思っている。前回は中国に勝つことができたが、結果に関しては一度忘れて、また0-0から試合が始まるという気持ちで挑んでいかないといけない。アウェーでの戦いにもなるし、中国は2連勝と好調ということで、我々がしっかりと相手のことを分析した中で自分たちの良さを出せるように、そして試合の中で勝ち点3を掴み取る、チャレンジする気持ちを持って試合に臨みたい」 遠藤「前回の対戦は自分たちがホームのアドバンテージを活かしながら、すごく良い形で点が取れたのが大きかった。それがなければ違うゲーム展開になったかもしれないし、特に今回はアウェーゲームなので立ち上がりはかなり注意しなければならない。先に失点すれば難しい展開になるかもしれないし、インドネシア戦も最初のピンチが入っていれば違う展開になったかもしれない。どの試合もキーとなるポイントがあって、それを意識して試合に臨まないといけないということを考えると、そこの戦いの部分が大事になる。厳しい戦いになることを覚悟してやっていかないといけない」 ―(現地記者から森保監督への質問)前回対戦とは関係なく試合は0-0から始まるということだが、中国のファンは前回の7-0に関して悲観的になっている。あの試合を経て、明日の試合に向けた準備をどのようにしてきたか。 森保監督「前回の中国戦での結果については先ほどもキャプテンも話してくれたように、ホームで戦えたのが非常に大きなアドバンテージだった。前回の勝利が明日の勝利を約束してくれるものではない。今回の中国戦に向けて最善の準備をし、持てる力を全力で出す必要がある。明日の試合は我々にとってアウェーで非常に厳しい戦いになるので、覚悟をして挑まないといけない。中国は2連勝で非常にチーム状態も上がっているし、監督も我々に対して対策をしっかりと練って戦ってくると思う。我々も気を引き締めて明日の試合にチャレンジする準備をしないといけない」 ―(森保監督への質問)過去にこれほど順調な結果を残している最終予選はないが、この結果を得られている要因をどう見ているか。 森保監督「これまでの結果については選手、スタッフが高い目標を持ちながらも、目の前の一戦に全力を尽くすことをやり続けてくれたからこそだと思っている。試合に勝っても驕らず、1つ勝てなかった試合もあるが、そこでも成果と課題を全ての試合において振り返りをしながら、勝っても改善点はある、勝てなかったとしてもできていることは何なのか、これから上げていかないといけないことは何なのかと、常にレベルアップを目指しながら積み上げてきていることが大きい。明日の試合に向けても、非常に厳しい戦いになることは覚悟しながらも、目の前の一戦に全力を尽くすことはこれまでも言っている通りだが、それと同時に常に試合に勝つため、成長するためにどういうチャレンジをしないといけないかを毎試合やってくれていることが結果につながっている。また選手たちが最大限のパフォーマンスを発揮できるのも、アジア予選は日本やヨーロッパからいろんな移動をしながら、時差があり、気候や環境が違うという中でも選手たちがパフォーマンスを発揮できるようにするため、スタッフが事前の準備から活動期間中も、寝る間も惜しんでハードワークしてくれていることが結果につながっていると思う」 ―(森保監督、遠藤への質問)インドネシア戦ではなかなか出番がなかった選手が結果を出した。森保監督がチャンスを与えた意図は。また遠藤選手はこの選手層の広がりをどう捉えているか。 森保監督「最終予選では選手起用において、大きな変更というものはなかなか実践せずに5試合を戦ってきた。インドネシア戦の時に出場機会が少なかった、得られなかった選手を起用したのは、常に招集した選手全員が戦力だということは選手たちに伝えている。起用としても選手にとっては全く満足できないような出場時間かとは思うが、選手たちへの信頼という意味で選手たちには伝えられればと思うし、まだまだ起用されていない選手たちにも自分たちにはチャンスがあるということを感じてもらえれば嬉しい。またこれは質問と違うことかもしれないが、由勢が得点した時、出られない選手たちの努力をチーム全体がわかっていて、そこで結果を出した時にみんなで喜ぶというあのシーンは非常に監督として嬉しい」 遠藤「個人的にも試合に出られていない選手たちが結果を残すのは非常にうれしく思うし、ただ点を取ったとか、アシストしたとかではなく、彼らが悔しい思いをしながらしっかりと準備をしているのを見ているからこそ、キャプテンとして誇らしいチームになっていると思う。今の代表チームは個性はかなり強いけど、誰一人として自分のためにだけプレーしている人はいない。みんながチームのためにプレーする覚悟を持った選手たち。間違いなくチームは11人でプレーできるわけではないので、出ている選手だけでなく途中出場の選手も、それは前回のインドネシア戦だけでなく、今まで結果を残している選手はかなり多いと思う。そういった選手たちの力は間違いなく必要だし、今このチームが強い要因は、スタメンで出られようが、出られまいがチームのためにやるという選手が多いということ。それが全てかなと思う」