佐野海舟、チーム3位の出場時間でレギュラー定着。マインツ地元紙が挙げる加入当初からの改善点「無駄な走りが少なくなり…」
走行距離&デュエル勝利数はリーグ7位
マインツのMF佐野海舟に対する現地での評価が高まっているようだ。地元紙『アルゲマイネ・ツァイトゥング』が特集を組み、ここ最近の試合で「次のレベルに進んだ」とした。 佐野は今夏に鹿島アントラーズからの完全移籍でマインツに加入。DFBポカールで早速新天地デビューを飾り、すぐさまレギュラーに定着するも、当初はコミュニケーションの問題、ブンデスリーガのインテンシティやスピードに苦しんでいることが指摘され、なかなか評価も伸びず。だが、ここ最近は懐疑的な見方も少なくなりつつあるようだ。 『アルゲマイネ・ツァイトゥング』は佐野のこれまでのパフォーマンスを振り返る中でスタッツを紹介。リーグ戦での出場時間はGKロビン・ツェントナー(810分)や左SBのフィリップ・ムウェネ(799分)に次ぐチーム3位の795分を記録した中で、走行距離は合計101.4km、デュエル勝利数は合計99本といずれもリーグ7位につけていることを受け、「Jリーグからの新加入は競技の面においてもプライベートの面においても溶け込み、今は歯を食いしばりながらブンデスリーガに挑んでいる」と表現している。 記者は特に直近のリーグ戦2試合、先月25日のボルシア・メンヒェングラットバッハ戦(1-1)と今月3日のフライブルク戦(0-0)での佐野のプレーを高く評価しているようで、「成長において次のステップに進んだと言わざるを得ない」とした上で、「無駄な走りが少なくなり、その結果、より上手くデュエルに入りボールを奪取できるようになっている。(ボールを奪った)その後も、より広い視野をもって、より良いプレーに繋げている」と称賛。「フライブルク戦ほどの存在感とエネルギッシュな守り、スペースでの注意深さ、安定したパスワークを見せ続ければ、ナディエム・アミリの相方としてマインツにとって大きな補強になる」と続けた。 また、佐野は「次のレベルに進んだ」ともする記者だが、ニコ・ブンガートSD(スポーツディレクター)のコメントを紹介。同SDはマインツとしては「完成した、完璧な選手」の獲得は到底不可能であることを前置きしつつ、選手についてはこのように語っている。 「彼が走りやデュエルでどのような能力を持つかは最初から知っていた。新しいリーグで足元を固めるためにはいくつかの試合をプレーしなければならないことも承知していた。しかし、9試合を終えた今言えるのは、彼は非常に上手くやっているということだ」 「彼は自信を持ち、オン・ザ・ボールでもより勇気を持ってプレーするようになっているし、(ボー・ヘンリクセン)監督に求められていることも実践している。我々は彼がこの先数週間や数カ月にはどんなプレーを見せてくれるのか楽しみにしているよ」