記者会見に臨む明大・宗山塁内野手＝東京都千代田区（蔵賢斗撮影）

プロ野球のドラフト会議が24日、東京都内で開かれ、明大の宗山塁内野手は抽選で楽天が交渉権を獲得した。 【別カット】楽天の交渉権が確定し、笑顔を見せる明治大の宗山塁内野手 5球団の競合の末に抽選で楽天が交渉権を獲得した瞬間でも、明大の宗山は表情を変えることなく前を見据えた。「まだスタートラインに立ったばかり。これからも自分の技や心も磨いていきたい」。その言葉には強い決意がにじんだ。 東京六大学リーグでの通算成績は、ドラフト1位指名にふさわしい数字だ。広島・広陵高を経て進学した明大では1年秋からレギュラーに定着し、通算安打数は116本と早大の鳥谷敬氏（元阪神）を超えて歴代8位タイをマーク。通算打率も3割4分2厘と「打てる遊撃手」の称号に偽りはない。 「守備力は非常に高い」と明大硬式野球部の田中武宏監督が評価する遊撃での堅実な守備も魅力の一つ。明大では遊撃手として不動のレギュラーをつかんだだけに「ショート（遊撃手）でのこだわりはもちろんあるし、ショートで試合に出続けたい思いはある」。遊撃というポジションへのこだわりは、会見でも言葉の端々から随所にのぞかせた。 「試合に出続けられる息の長い選手になっていきたい。そこから、日本代表といったトップレベルのところでプレーできるような選手になりたい」。プロの世界では、日本を代表する「唯一無二の遊撃手」に挑む。（浅野英介）