パンデミック再来なら経済損失は5年間で13.6兆ドル=ロイズ
[ロンドン 11日 ロイター] - 世界的な保険市場ロイズ・オブ・ロンドン(ロイズ保険組合)は11日、人類が再びパンデミック(感染症の大流行)に見舞われれば、全世界の経済的な損失は5年間で13兆6000億ドルに達するとの試算を公表した。 ロイズとケンブリッジ・リスク研究センターが共同で研究を行った。パンデミックが再来すれば、ロックダウン(都市封鎖)や渡航制限を主な原因として産業が世界規模で混乱し、経済的損失は最大で41兆7000億ドルと世界の総生産(GDP)の1.1─6.4%に相当し、最低でも7兆3000億ドルに上るとした。 ロイズによると、保険業界は感染症の新たな流行に備えた保険を開発している。イベントの中止や中断、ワクチンの開発や保管、輸送などのコストが対象。 新型コロナウイルスのパンデミックとそれに続くロックダウンは世界に大きな混乱を引き起こし、その影響で今もインフレ圧力が残り続けている。またパンデミックで損害を被った企業が保険金を受け取ることができるかを巡り法的な紛争も起きた。