連絡5000人、デート100回。ChatGPTでマッチングアプリを最適化した男が見つけた運命の人
使うAIは徐々にバージョンアップ
最初に作った初期プログラムはGPT-2を使用。メッセージを送り会話することはできたものの、ちょいちょいバグが発生しました。 たとえば、プログラムが女性とハイキングデートの約束を取り付けたときのこと。GPTアシスタントは、チョコレートと花束を持っていくと女性に約束したものの、それをアレクサンドルさんには伝えていませんでした。結果、手ぶらでハイキングにやってきたアレクサンドルさんに女性はがっかり。2度目のデートには至らず…。 アシスタントとしての精度を上げるため、OpenAIがGPTの新しいモデルをリリースするたびに、アレクサンドルさんのアシスタントも、GPT-2→GPT-3→GPT-3.5→GPT-4と性能が上がっていきました。
5000人から見つけた1人
アレクサンドルさんが見つけた運命の人は、カリーナ・ヴィヤルシャカエヴァさん。 マッチしたのは2022年12月。実は、マッチしてから最初の数ヶ月、カリーナさんがやりとりしていはのはChatGPTアシスタントでした。ただ、徐々にGPTアシスタントでのやりとりは減り、アレクサンドルさん自身がメッセージするようになっていました。 一方、その間も、Tinder上ではChatGPTアシスタントはもくもくと別の女性ともやりとりを続けていました。が、カリーナさんと数回デートを重ねた後、GPTアシスタントの稼働は終了。2人の関係はオフラインの世界へ。2023年には同棲がスタート。
GPTがプロポーズを後押し
2人の関係がさらに進んだきっかけもGPTアシスタントでした。 GPTアシスタントが、そろそろカリーナにプロポーズする頃では?と、アレクサンドルさんに提案してきたのです。 アレクサンドルさんは、結婚したいとGPTアシスタントに伝えたことはなかったそうで、最初はいわゆるAIハルシネーションが発生したのかと思ったといいます。しかし、すぐにそうではないと判明。 カリーナさんが結婚式に出たいとGPTアシスタントと話していたことがわかったからです。GPTアシスタントは、これを誰かの結婚式に出席するより自分自身の結婚式がいいのだろうと解釈し、アレクサンドルさんに提案したようです。 アレクサンドルさんはGPTアシスタントの助言を受け、カリーナさんにプロポーズ。返事はYESでした。